「フランス 美食の余韻」 高品質な食材・菓子を日本に 現地企業20社超がアピール

農業大国として多様かつ優れた食文化を持つフランス。人気の伝統菓子や高級食材に加え、小麦粉・精肉・乳製品・畜産品など、現地の食品企業は自然の恵みや職人技に裏打ちされた高品質な商品をフランス国内外に提供し続けている。

在日フランス大使館貿易投資庁―ビジネスフランスは、このほど第4回「フランス 美食の余韻」を大使公邸で2日間にわたり開催した。フランスの高級食材・飲料の商談展示会で、20社以上の現地企業が出展。日本のインポーター、飲食店・メーカー関係者、シェフ、パティシエなど370人が来場して盛況だった。

デリス・デ・ボワ社は、乾燥きのこ、生トリュフ、トリュフ加工品(缶詰など)の取り扱いでフランス国内大手。フレッシュな品質にこだわり、ヨーロッパのミシュラン星付きレストランにも提供。料理以外にソースや食用油の素材にも使われる。

モネポークジャパンは、1550年創業の老舗製粉会社BELLOTの商品を独占輸入。主力はコニャック地方の半径70㎞以内でとれた上質な小麦を100%使用したベーカリー向け小麦粉。「日本でこだわりのパン職人にもわれわれの商品を届けたい」(同社)。

ムーラン・ド・シニー=ラベイはフランスで最も近代的な製粉工場を有し、年間4万トン以上を供給している。約140種類もの小麦粉でパン・菓子の多様なニーズに応える。食品安全規格「FSSC22000」認証取得。

卵代替素材「ユンゴ」使用のパン
卵代替素材「ユンゴ」使用のパン

フランスや日本でパン・菓子店を運営するメゾンランドゥメンヌはプラントベース(PB)の卵代替素材「YUMGO(ユンゴ)」を紹介。アレルゲンフリーやカーボンフリーの観点から注目されており欧州、日本、台湾などに展開。会場では「ユンゴ・パウダー」を使ったメロンパンやフィナンシェを提供した。

インド洋に浮かぶフランス領のレユニオン島からも出展。ラ・パール・デ・ザンジュ蒸留所は、テロワールにこだわり単一品種のサトウキビを使用したラムなどを製造。蒸留や熟成も特別な手法で繊細な味わいを追求する。

同じく同島発のレ・カボス・エレは新興のクラフトチョコレート工房。地元カカオ豆の魅力を最大限に引き出した複雑で深みのあるチョコレートは、レユニオン島の文化や物語を感じられる。

ハウス食品グループ本社は、フランスの陶磁器・レイノー、銀器・エルキューイの日本総輸入代理店として展示会に参加。伝統的な絵柄から現代的なデザインまで取り揃え、ホテルやレストランのコース料理などを彩る。