尾家産業 メニュー単価を上げる提案 全国15会場でアピール

尾家産業は恒例の秋季提案会を8月21日の大阪会場を皮切りに、10月16日の札幌会場まで約2か月にわたり全国15会場で実施する。

今回は浜松会場が5年ぶり、熊本会場は初開催となった。同日、大阪会場であいさつした尾家健太郎社長は第1四半期は増収営業増益と順調に推移していることを話し、「通期の計画達成にはこの提案会が重要。提案会でしっかり成果を追求していきたい」と強調した。

尾家社長は現在の課題の一つに「物価高による消費意欲の減退」「止まらない商品の値上げ」を挙げ、対応として「店メニューの磨き上げを提案していく」とした。

提案会のテーマは「磨き」。会場の「匠の技 こだわりの技術」では、「少しお金を出してでも食べたくなる付加価値メニュー」を同社や各出展メーカーが提案。同社の提案では、デザート向けにはイタリアン岩塩を使用することで価値を上げたフレンチトースト、一品料理では幻の香辛料といわれる「マーガオ」を使用した揚げじゃがいもなど、メニューの価値と単価を上げる提案を強化した。

同社の第1四半期売上高は前期比10%増。増収の要因について尾家社長は「インバウンド効果により外食産業が好調で、中でも宿泊施設は16%増で、ヘルスケアも10%増、商品ではPBが8%増と順調に推移している」とした。

関西地区については小林治仁上席執行役員関西統括が説明。売上高は13%増で、うち万博効果が2.5%ほど。業態別では宿泊施設が15%増で、同施設の新規件数も15%増と順調に取り込んでおり、ヘルスケアも3%増と堅調に推移。地域では大阪、京都、神戸の主要都市だけでなく、郊外のリゾート地も順調とのこと。小林統括は「商品値上げは続くが、メニュー単価を上げても消費者が離れない提案に注力していく」と話した。