12.5 C
Tokyo
11.4 C
Osaka
2025 / 12 / 03 水曜日
ログイン
English
その他人事・組織サントリーHD 新浪会長が辞任 購入サプリへの捜査受け 「大変残念」鳥井社長
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

サントリーHD 新浪会長が辞任 購入サプリへの捜査受け 「大変残念」鳥井社長

サントリーホールディングスは9月2日、同社代表取締役会長の新浪剛史氏が1日付で辞任したと発表した。

同氏が購入したサプリメントが違法成分を含む疑いから、8月22日に警察による捜査が行われた。同氏からは、適法との認識のもとに購入したとの説明があったという。

現在も捜査が続いているが、同26日に開催された取締役会では、サプリの購入にあたり注意を欠いたことでトップとしての資質を問題視。全会一致で辞職を求め、新浪氏と協議のうえ辞任届を受理した。

新浪氏は三菱商事を経て、02年から社長兼CEOを務めたローソンでは経営の立て直しに腐心。敏腕経営者としての知名度を確立した。親交のあったサントリーHDの佐治信忠社長(当時)の要請を受けて、14年に同社社長に就任。創業家以外からは初のトップとしてグループをけん引し、米蒸留酒大手ビームの買収を成し遂げるなど、世界を奔走しながら企業価値の向上に大きく貢献。今年3月から会長に就任した。

9月2日の緊急会見で、鳥井信宏社長は突然の発表を謝罪したうえで「グループのトップマネジメントとして法令に違反しないことは当然であり、サプリ購入にあたってはしかるべく注意を払うべきだった。その認識を欠いた新浪氏の行為は、代表取締役会長としての資質を欠くと判断した」と説明。

そのうえで「新浪氏は大胆で決断力と実行力のある経営者として尊敬していた。この10年間で、グループの売上・利益とも飛躍的に拡大させたことは動かしがたい事実。私も新浪氏と一緒に仕事をしてきたし、二人三脚でやっていこうと言っていたので大変残念だ」と言葉を詰まらせた。

新浪氏の後任は置かず、代表取締役会長は佐治信忠氏が1人で務める。国内外での対外的な交渉など、新浪氏が担ってきた実務は鳥井社長が引き継ぐ。

サプリの国内最大手を抱えるグループにとって、企業イメージへの打撃にもつながりかねない今回の事態。早期の信頼回復へ全力を挙げる方針だ。

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点