画期的 缶詰をそのまま電子レンジで温められるキャップ 大和製罐が開発

火花の発生抑える特殊構造

大和製罐は、缶詰を電子レンジで温められる専用アタッチメント「ノンスパークキャップ」を開発した。

「ノンスパークキャップ」と同社の缶容器を組み合わせた総称は「レンジde缶」。「レンジde缶」の販売価格やラインアップ、発売日などは未定。「当社の目標としては年度末の2026年3月頃までに製品化を目指していく」(大和製罐)という。

「ノンスパークキャップ」を缶詰の底に装着して、缶詰の上蓋を完全に開けた状態で加熱する。その際、食品用ラッピングフィルムは不要。

「ノンスパークキャップ」は、特殊なプラスチック素材でつくられ、レンジ庫内底面との間隔を適切に保つ構造を採用。これにより、加熱時に照射されるマイクロ波と金属素材の相互作用によって発生するスパーク(火花)の発生を抑制する。

「レンジde缶」の量産化により“温めることでおいしく食べられる缶詰”という新たなジャンルを創出し、缶詰市場に風穴を開ける可能性がある。

従来は缶詰を温めて食べる際、中身を別の容器に移して電子レンジで温める方法が主流とされており、ライフスタイルの変化によるニーズには応えきれていないという課題があった。

同社は「誰もが電子レンジで簡単に中身を温められる缶詰を提供したい」との想いから、2021年2月に開発プロジェクトを発足し、4年の開発期間を経て「レンジde缶」の開発に漕ぎつけた。