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小売CVSファミリーマート カップ麺、名店コラボに注力 「味仙本店」「純連」「ふくちゃん」「来来亭」を4本柱に

ファミリーマート カップ麺、名店コラボに注力 「味仙本店」「純連」「ふくちゃん」「来来亭」を4本柱に

ファミリーマートは、カップ麺カテゴリーで名店コラボの強化に注力している。プライベートブランド(PB)「ファミマル」を冠し、「味仙本店」、「さっぽろ純連」、「ふくちゃんラーメン」、「来来亭」を4本柱に展開。いずれも多くのラーメン好きから一目置かれる名店ぞろいだ。カップ麺を担当する商品本部加工食品・飲料部の長谷田恭一氏は「お客様の来店動機に繋がるような当社のオリジナル商品を育てたい」と意気込む。

■福岡「ふくちゃん」、初のカップ麺化

名店コラボのカップ麺(税別258円)は前期から重点アイテムを絞り込んだ。長谷田氏は「名店と取り組む以上、しっかりと売れる強い商品を目指す。まずは(前出の)4品を年間定番に位置付け、姉妹品や販促も仕掛けながらブランディングしていく」と狙いを話す。

「ふくちゃんラーメン監修 豚骨ラーメン」
「ふくちゃんラーメン監修 豚骨ラーメン」

1月に福岡で行列必至の人気店とコラボした「ふくちゃんラーメン監修 豚骨ラーメン」を発売した。同店がカップ麺で商品化されるのは初めて。別添のおろしにんにくを加えたコクとキレのある豚骨スープが特徴だ。

実は福岡出身の長谷田氏が学生時代から食べていて想い入れが強く、店主に直接アピールして商品化にこぎ着けたという。「『ふくちゃん』でしか食べられない豚骨ラーメンの味わいがある。9月に大口径カップ麺でも発売予定」と期待を寄せる。

「味仙本店監修 台湾ラーメン」は、唐辛子の辛さとニンニクの旨みをきかせたクセになる辛旨スープを追求。名店コラボの中で最大の売れ筋となっており、昨年末に発売した激辛の「エイリアン」も話題を呼んだ。

「さっぽろ純連監修」は第1弾「濃厚味噌ラーメン」に続き、直近5月下旬から「濃厚正油ラーメン」を発売。風味豊かで香ばしく濃厚な味わいの醤油と、表面を覆うラードの油感にこだわったスープが楽しめる。

「来来亭 背脂しょうゆラーメン」は発売約20年のロングセラー。多くの愛好家に支持され安定した売れ行きが続く。

■「来店動機に繋がるカップ麺を育成」

「6種の野菜を使用 旨辛味噌」
「6種の野菜を使用 旨辛味噌」

前2月期のカップ麺カテゴリー売上高は前年比4%増で着地。長谷田氏は「物価高の中でカップ麺は手頃な価格や簡便性が強みになっている。生活者が食事にお得感や充実感を求める傾向も顕著になっており、コスパ・タイパのニーズに応えながら、既存品・新商品とも品質に磨きをかけていくことが重要」と話す。

PB「ファミマル」で好調だったのはタテ型ビッグの商品群(税別198円)だ。なかでも昨年12月にリニューアルした「6種の野菜を使用 旨辛味噌」が絶好調。パンチのきいた旨辛味噌スープは辛みをアップさせ、フリーズドライの野菜ブロックで具材のボリューム感にもこだわった。直近は発売2年目の「かつおとソーキ味 沖縄風そば」が順調な売れ行き。旅行のハイシーズンとなる夏場に向け需要を盛り上げる。

タテ型レギュラー(税別158円)は「濃厚旨辛担々麺」と「濃厚札幌味噌」を2本柱に展開。うどん・そばの和風カップ麺も人気がある。

昨年に続き、大口径カップ麺でスープにとことんこだわった名店コラボ(同258円)も展開。2回目となる「LabQかけ醤油らぁ麺」に加え、今春は「麺屋極鶏 鶏だく かけ極濃 鶏白湯」も発売した。あえて具材を入れずにスープの本格的なおいしさを追求した一杯だが、購買データを分析すると冷凍食品やアルコール飲料などと同時購入するケースが多いという。長谷田氏は「具材が無い分、買い物かごを使って他の食品や飲料との買い合わせに繋がっている。大口径カップ麺ならではの新たな可能性を感じている」と話す。

今後に向けては「ファミマの来店動機に繋がるようなカップ麺を育てたい」との意気込み。「これまで当社カップ麺のPBはNBの代替というイメージが強かったと思うが、有名店コラボやタテ型ビッグなどラインアップが充実してきた。既存のカップ麺ユーザーはもちろんのこと、物価高で新規流入したユーザーの期待にも応えられるよう、さらなる味のバリエーションやおいしさを追求していきたい」と展望する。

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