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冷凍食品 国内生産量微減も出荷額は初の8千億円突破

日本冷凍食品協会調べによると、2024年(1~12月)の冷凍食品国内生産量は153万7854t、前年比0.5%減だった。マイナスは2年連続。

うち、業務用は1.2%増と前年クリアしたものの、家庭用が2.3%減と伸び悩み、前者の比率が51.9%と高まった。金額(工場出荷額)は価格改定の効果もあって8006億円、2.6%増と5年連続で伸長、過去最高を更新し初めて8000億円を突破した。

国内生産の調査対象は協会会員341企業(23年351企業)・413工場(同422工場)。

4月17日に開いた記者会見の席上、出倉功一専務理事は「家庭用のマイナスはコメや野菜の価格高騰で支出が抑えられた影響が大きいとみている。冷凍食品は価格改定を実施しながらも引き続き需要は根強いとの印象。業務用はインバウンド消費の広がりに加え、人手不足を背景に外食・惣菜・給食の各業態でニーズが高まっている」との見方を示した。

業務用は数量が79万8225t(1.2%増)と2年ぶり、金額が3943億円(3.7%増)と4年連続でそれぞれプラス。家庭用は数量73万9629t(2.3%減)、金額4062億円(1.7%増)。数量は15~22年にかけて右肩上がりを続けたが、2年連続でのマイナスとなった。全体に占める割合は数量で48.1%、金額で50.7%。

品目別生産量(大分類)では、9割を占める調理食品が138万3744t、0.5%減。うち農産物(構成比4%)は4.4%増と前年クリア。

小分類の品目別をみると、1位うどん(構成比12.5%)、2位コロッケ(同9.9%)、3位ギョウザ(同6.3%)、4位炒飯(同5.9%)、5位ラーメン類(同4.6%)のベスト5は昨年同様。以下ではパスタが6位(23年7位)に、ピラフ類が9位(同10位)に、シュウマイが11位(同13位)に、ポテトが15位(同17位)にそれぞれ順位を上げた。上位品の増減をみると、「うどん」は暖冬や野菜高騰、「コロッケ」は総菜類の多様化などで減少したが、「ラーメン類」が8.3%増と高い伸び。

輸入(財務省貿易統計)は、冷凍野菜が116万7507t(4.3%増)、3311億円(8.9%増)と拡大。上位品目はポテト(構成比36%)が1.9%増、ブロッコリー(同7%)が12.2%増、ほうれん草(同5%)が10.6%増とおおむね堅調。協会は「生鮮野菜に比べて安定的な価格が支持されたのでは」とコメント。主な輸入先のうち中国(構成比約5割)は9.5%増、アメリカ(同約25%)は3.4%増。

輸入調理冷凍食品の実績は21万9153t(1.8%増)、1700億円(4.2%増)。チキン加工品を主体にタイ、中国のシェアが高い。

協会は「国内生産量」「冷凍野菜輸入量」「調理冷凍食品輸入量」の合計を冷凍食品の「消費量」としているが、24年は292万4514t(1.5%増)と2年ぶりにプラス。人口推計から算出した1人当たりの年間消費量は23.6㎏で、前年(23.2㎏)を上回った。金額ベースは1兆3017億円(4.4%増)。

冷凍食品国内生産量

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