お酒を飲まない若い人たちに、もっとノンアル飲料に親しんでもらうには――?
飲む人も飲まない人もともに楽しめる生活文化「スマートドリンキング」の普及を目指すアサヒビールでは「スマドリ共創プロジェクト」を5月から開始。よしもと芸人とともに、飲まない若年層とのコラボで新たなアイデアの創出に挑む。
スマドリ普及に向け、同社では「スマートカテゴリー」と位置付けるノンアルコール飲料や度数3.5%以下の商品を拡充。ただ主要ターゲットである若年層には、ノンアルへの心理的なバリアがあるという。
「ノンアルは逃げや甘えだといった周囲からの視線、自分向けの飲み物ではないというイメージ、味への不安、飲用できる場の少なさなど。これらネガティブなバリアを払拭し、若者に身近な存在となるよう働きかけたい」。4月11日の方針説明会で、同社スマドリマーケティング部長の高橋徹也氏が説明した。
プロジェクトでは「若年層が本当にやりたくなるスマドリ原体験」をテーマに、お酒を飲まない人もノンアルを楽しめる方法を探求。同社社員がよしもと芸人や若者と一緒に、生活に取り入れたくなる飲み方や環境づくりのアイデアを交換。YouTubeなどで発信する予定だ。
お酒を飲まない人にノンアルを自分のための選択肢として意識してもらうため、「ノンアルって、誰のもの?」を問いかけるコミュニケーションも実施する。
また低アルやノンアルのドリンクが楽しめる「スマドリバー渋谷」は開店から3年。ここでの知見を活かし、全国3か所のほか韓国・ソウルでもポップアップ店舗を順次展開する。
儒教文化を背景とする韓国では目上からの酒を断りづらい風潮がいまだ根強く、若者の間でスマドリの考え方が受け入れられやすい下地があるという。
「昨今は日韓のトレンドが両国の若者にポジティブに作用して循環している。スマドリを若者に根付かせていくため、韓国のカルチャーと相互に結びつけることが近道と考えた」(高橋氏)。
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