セブン&アイ・ホールディングスのプライベートブランド(PB)「セブン・ザ・プライス」が前2月期売上2倍と絶好調だ。物価高を背景に消費者の生活防衛意識が高まる中、確かな品質と安心価格の両立が支持されている。その勢いを加速させるべく、3月31日から「3種の割れせんべい 90g」98円(税別、以下同)、「餃子 20個入」298円など新商品20品を追加し、ラインアップは242品まで拡大。25年度は売上前年比20%増、約300品を目指す。
新商品はイトーヨーカドー、ヨーク、ヨークベニマルなど約450店舗で発売。イトーヨーカ堂の土居仁フード&ドラッグ事業部副事業部長が記者会見し、「われわれは松竹梅マーケティングのうち定番の『竹』を強みにしてきたが、お客様の消費が二極化する中、お買い得価格の『梅』も充実させる。これまで手薄だった需要を新たに取り込んでいきたい」などと話した。
その核となる存在が「セブン・ザ・プライス」。21年7月に11品で立ち上げて以降、24年4月149品、同12月211品と拡充してきた。最大の特長はシンプルな商品作りを志向しながら、商品デザインや物流・生産の効率化など徹底的にコスト削減を追求し価格に還元していることだ。例えば「キムチ鍋つゆ」はNB298円に対し198円、「烏龍茶」はNB100円に対し57円と大きな価格差を実現している。
3月31日発売の新商品では、「セブン・ザ・プライス 3種の割れせんべい 90g」(98円)は製造過程における形状や割れの選別工程を省略して製造の効率化を図った。「同 餃子 20個入」(298円)はキャベツの端材や生産時に発生する皮の残りを活用。「同 旨辛麺 66g」(98円)は具材を最小限に抑え、スープと麺に重点を絞って開発した。
4月2~6日の期間、イトーヨーカドー、ヨークの196店舗で「セブン・ザ・プライス」を対象にポイント10倍キャンペーンを実施する。
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