家庭用冷凍食品で、ごはんやおかずをセットにしたワンプレート商材の拡大が続いている。
24年の市場規模は前年比約5割増、5年前の19年比は約7倍となった。有力メーカーの参入で和洋中のメニューが充実してきたことに加え、直近は物価高を背景にコスパの高さも際立つ。1食400円前後が主流のためコンビニ弁当や外食チェーンと比較して割安感がある。関係各社は「さらなる成長が期待できる有望市場」として注力する。
インテージSRI+データによると、24年1~12月のワンプレート市場は130億円、前年比50.7%増だった。コロナ禍前の19年比は7.2倍と成長が著しい。同社市場アナリストの木地利光氏は「簡便性やメニューの豊富さが特長。主婦層や高齢者層に加え、若年層など幅広い生活者に支持されている。物価高で節約志向が強まる中、400円程度という手ごろな価格帯の商品が多いことも好調要因」と分析。
大手メーカーの営業担当は「コロナ禍の内食特需でトライアルが進み、その後もスーパー等での買い物頻度が減った中、冷凍弁当(セット物)がまとめ買いのニーズにも合致した」と指摘する。
トップメーカーはニップン。ワンプレートは15年から本格展開し、当初は洋風メニュー中心で主婦や若年男性の購入比率が高かったが、18年に和風の「よくばり御膳」を発売しシニアの男女にも購入層が広がった。おいしさ・彩りなどにこだわったメニューを追求し、全16種もの豊富なラインアップが強み。使いやすく環境に配慮した紙トレー入りもポイント。
現在の売れ筋は「よくばり御膳 五目ご飯と鶏と野菜の黒酢あん」「よくばりプレート 和風おろしハンバーグ&香味醤油スパゲッティ」など。
ニッスイは「まんぞくプレート」シリーズが大きく伸長した。昨年春発売の「ふっくらごはんとカツカレー」がヒットし、テレビCMによる認知拡大も進んだ。直近は生産体制を強化し、25年春の新商品「ふっくらごはんとたらと野菜の黒酢あん」を加えた5品でさらなる市場への浸透を図る。
ニチレイフーズは、パーソナルユースを開拓する一環で「三ツ星プレート」シリーズに注力。自家製生パスタ等とこだわりのおかずをセットした「デミグラスハンバーグ&ナポリタン」などをラインアップ。25年春は新商品「オニオンソースハンバーグ&トマトパスタ」を追加し過去最多の7SKUとした。
イートアンドフーズは大阪王将の冷凍中華ワンプレート「楽ラク中華」シリーズを立ち上げ「中華おこわと黒酢肉団子」などを発売。自社工場に新ラインを導入し、外食のノウハウを生かした。
伊藤ハム米久ホールディングスグループの米久は「ラクチン!ほっと Dish」シリーズで「のり弁当」「彩りおむすびセット」などを品揃え。
大手スーパーも売場で展開を強化する。3月21日オープンしたイオンリテールの「そよら入曽駅前」の冷凍食品売場ではリーチイン棚にワンプレートを50品以上並べた。
(3月30日付本紙に「家庭用冷凍食品特集」)
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