ポッカサッポロフード&ビバレッジは、販売好調なレモン果汁調味料「ポッカレモン100」の勢いを加速させるべく、今年、TVCMを投下して機能性表示食品のヘルスクレーム“高めの血圧(収縮期血圧)を下げる”を訴求していく。
メニュー提案の発信やプレミアム商品「ポッカレモン 100プレミアム 有機レモン」も投入してブランドの成長を後押しする。
2月20日に開催されたマーケティング説明会で室晃司マーケティング本部ブランドマネジメント部担当部長は「『ポッカレモン100』についてはコモディティからの脱却を掲げている。レモンの機能価値の訴求やレモン原料のテクノロジー開発を行っていく」と語る。
機能性表示食品化でコモディティ脱却の萌芽が見てとれる。
昨年9月、「ポッカレモン100」の120ml・300ml・450mlの3品を機能性表示食品化してリニューアル発売したところ販売が上向き、10-12月の出荷金額は前年同期比16%増を記録。2024年暦年では8%増となった。
リニューアルにより、新規ユーザーや休眠ユーザーの獲得にもつながったとみられる。
「営業も活動を強化したことで店頭に『ポッカレモン100』が積まれるようになったことで、新規や休眠のお客様とのタッチポイントが増えていったと推察する」と振り返るのは、加藤貴義マーケティング本部ブランドマネジメント部アシスタントマネージャー。

今後、放映を予定しているTVCMについては「“高めの血圧(収縮期血圧)を下げる”血圧低下機能の認知がまだまだ取れていないのが現状のため、このことをしっかり伝えていくとともに、いろいろなメニューにも使えることを訴求する」と力を込める。
機能性関与成分はクエン酸1700mg。1日30mlを12週間の継続摂取で有意に高めの血圧が下がることを訴求。機能性表示食品化によって中身は変わらず、おいしさを担保していることもアピールしている。
これらの訴求を強化すべく店頭POPも刷新した。
店頭では調味料ユーザーに向けて52週テーマと連動したメニュー提案を発信して用途を広げていく。
「上期(1-6月)はサラダ・サワードリング・焼き肉を3つの柱にしてレモンの親和性の高いMDに注力してデモ販促を強化していく。そのほか各企業様のご要望に応じて、さまざまなレシピ提案を強化してお客様との接点を拡大していきたい」と意欲を示す。

「ポッカレモン 100プレミアム 有機レモン」には、有機レモン市場が拡大傾向にあることに商機を見出し、レモン原料のテクノロジーを導入して開発された。
「レモンの香りが残りやすいアロマリッチスクィーズ製法を開発して、同製法の濃縮果汁とイタリア・シチリア産の有機栽培レモン果汁(ストレート果汁)とブレンドした。ストレート果汁だけを使用した前身商品を、テクノロジーを活用して進化させた」(室氏)と説明する。
「ポッカレモン100」は、コロナ禍による生活環境の変化が追い風になり、2020年に過去最高の出荷を記録。21年に過去最高を更新して以降、反動減に見舞われていたが、24年から回復傾向にある。
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