日清食品冷凍は、2025年春夏シーズンに向け、「冷凍 日清まぜ麺亭」「冷凍 日清中華」など中華麺類のラインアップを強化するとともに、パスタの「冷凍 日清もちっと生パスタ」では新開発した細めの平打ちパスタと相性抜群の新メニューを投入する。2月3日開催した新商品発表会の席上、上和田公彦社長は「冷凍麺市場は順調に拡大しているが、まだまだ掘り起こせていないニーズがある。今春夏もそこにリーチできるような商品の開発を目指した」と語った。
付加価値を垂直方法に深掘り
新商品・リニューアル品は3月1日に発売。マーケットの動向について、三島健悟マーケティング部長は「冷凍麺の需要は増えているものの、一人当たりの年平均購入個数は15.3個で、即席麺の47.2食、チルド麺の30.3食に比べて少ない。逆に言えばまだ成長の余地は十分ある」とした上で、「24年度の冷凍麺市場は4%増を見込む。当社調べでは間口(購入経験率)が広がり、購入回数や買い上げ点数もアップしている。物価高や猛暑が消費に影響した中で、冷凍麺はコスパ・タイパが再評価されている」と説明。
25年春夏のマーケティング方針には①ニーズの広がり(=商品開発力)②ニーズの深まり(=商品育成力)③買い場を楽しむ(=プロモーション力)をキーワードに挙げ、「コスパや手軽さなどの基本価値をベースに、従来通り味のバリエーションを水平展開することに加え、商品のさらなるおいしさや健康などの付加価値を垂直方向に深めていく必要がある」との考えを示した。
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ラーメンカテゴリーでは、男性・若年ユーザーの支持が高い「冷凍 日清まぜ麺亭」シリーズに海老を使った2種類のまぜそばを投入。新商品「同 海老まぜそば」は海老の風味やうまみを堪能できる濃厚だれがやみつきになる味わい。10億円商材(市場価格ベース、以下同)に育った「同 台湾まぜそば」は数量限定で「海老香味油」を添付。
「冷凍 日清中華」シリーズも拡充。30億円商材の「同 汁なし担々麺 大盛り」は、市販用の担々麺で「売上日本一」のロゴを入れたパッケージを展開。発売20周年の「同 辣椒担々麺」は花椒の華やかな香りがアップ。今春は本格的なおいしさを訴求するテレビCMを放映予定。「同ジャージャー麺 大盛り」「同ビャンビャン麺」はパッケージに「四川飯店」三代目・陳建太郎氏が実際に試食した際の賞賛コメントを入れてアピールする。
「冷凍 日清もちっと生パスタ」シリーズは幅・厚さ・ゆで時間にこだわったタリオリーニ(細めの平打ちパスタ)を新開発し、麺と相性抜群の「完熟トマトのソース」「和風バター醤油」の2メニューを商品化。
和風麺のプレミアムライン、「冷凍 日清のどん兵衛」ブランド(「鴨南蛮そば」「肉ごぼう天うどん」など)が大幅増で推移。
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「冷凍 完全メシ」シリーズは既存メニュー(「ボロネーゼ」など)のパッケージを一新、金色を基調に店頭映えするデザインに切り替える。あわせて新商品「羽根つき肉餃子」をラインアップ。栄養とおいしさの完全なバランスを追求しつつパリッとジューシーな味わいを実現。油・水なしの簡単調理。同シリーズは春夏に向け販促ツールを用意して集合陳列を提案するなどし、ヘルス・ウェルネス関連の売場づくりを促進する。
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