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逆光線(コラム)「米騒動」で変わる潮目
KNOWLEDGE WORK 20260303

「米騒動」で変わる潮目

政府が備蓄米21万tの放出を表明した。基本的に大不作か大震災級の有事に使われることから、流通や価格高騰を理由にした放出は今回が初めて。農水省に陳情してきた味噌など米を原料に使う生産者団体はひとまず胸をなでおろしたことだろう。

▼放出分は今秋の新米で補填される。たとえ豊作となっても備蓄分を差し引くと市場に出回る量は薄く、今後2~3年間は価格上昇が続くとの見方が強い。農業やコメ流通に抜本的改革がなされなければ今回の備蓄米放出は単なる焼石に水になりかねない。

▼周辺商品にもいろんな影響を及ぼしている。大手牛丼チェーンは外国産米をブレンドして対応せざるを得なくなった。いなり寿司用の油揚げをつくる企業では米不足が深刻化した昨年夏から秋にかけて販売量は減少。新米が出回ってからは取り戻しつつあるが、価格高騰により消費は伸び悩む。

▼逆に好調なのが大麦など雑穀類だ。メディアで米飯の「かさ増し」として紹介され、食物繊維が豊富なことも相まって食習慣にする消費者が増えた。販売企業にとっては不本意も間口の広がりを商機に捉えている。米騒動が続けば食品業界の潮目も変わる。引き続き動向に注視したい。

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