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加工食品即席麺・即席食品日清食品 安藤徳隆社長 主力ブランド、過去最高売上へ CM起点にSNSで話題を最大化
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

日清食品 安藤徳隆社長 主力ブランド、過去最高売上へ CM起点にSNSで話題を最大化

日清食品の主力ブランドが販売好調だ。2025年3月通期は「カップヌードル」「日清のどん兵衛」「日清焼そばU.F.O.」が過去最高売上を更新する見込み。このほど開いた2025年方針説明会の席上、安藤徳隆社長は「空中戦(TV・WebCM)を起点に、サイバー戦(SNS)で話題の最大化を図り、地上戦(売場)での販売につなげている。ターゲット層に合わせた日清食品らしいユニークなブランドコミュニケーションで消費者のマインドシェアを高められるかが重要。25年も当社製品を食べてみたくなる仕掛けを積極的に展開していく」と語った。

ユニークな施策で喫食を後押し

同社は社内スローガンに「100年ブランドカンパニーへの挑戦」を掲げる。「人口減少と少子高齢化が進む国内市場においても、ブランドマーケティングを駆使し、インスタントラーメン事業の持続的な成長を目指す」(安藤社長)との方針。

「カップヌードル」ブランドは8期連続の過去最高売上更新を見込む。24年はロングセラーならではのユニークな企画として全100種に及ぶ「カップヌードル カプヌのエモい出パッケージ」を展開。全国の10~80代から寄せられた「カップヌードルの思い出」から厳選したコメントをパッケージに大きくデザインした。SNSでの話題化も後押しし、昨年9~10月は既存品の売上にほぼ純増で上乗せとなった。

発売54年目を迎える25年も「カップヌードル」ならではのプロモーションを展開予定。「大きな話題になることを期待している。喫食するキッカケを作れれば」(安藤社長)。

「日清のどん兵衛」ブランドは10期連続となる過去最高売上更新を見込む。24年9月、主力の「きつねうどん」と「天ぷらそば」を対象に麺、つゆ、具材、七味の“ぜんぶ東西分け”を実現、リニューアル後の販売が前年比109%と上昇した。

25年は、秋冬に比べて需要が落ち着く春夏(=ショルダーシーズン)の底上げを目指す。その一環でサブコアフレーバー(「鬼かき揚げうどん」「鴨だしそば」「辛麺」「カレーうどん」「肉うどん」)を“どん兵衛二軍”と位置付け販売を強化。安藤社長は「『カップヌードル』だけではなく、実は『どん兵衛』にもたくさんのフレーバーがあることを知っていただき、選べる楽しさを演出したい」と狙いを話す。

すでに昨年11月に放映したWebCM「裏どん兵衛わかんないよ!篇」が話題になり、サブコアフレーバーは購入率が上昇中。今後は店頭での露出拡大も加速させる。1月20日からは新テレビCM「朝どん兵衛ありかも篇」を放映。朝食という新たな喫食シーンを訴求する。

「日清焼そばU.F.O.」ブランドは28年ぶり(1996年以来)に過去最高売上を更新する見込みとなった。最大の原動力はブランド史上最重量となる麺(180g)が入った「爆盛バーレル」だ。安藤社長は「若年層をターゲットに投入し、計画比120%のヒット商品となった。実際に若い世代(30代以下)の購入比率が60%とレギュラー品(36%)に比べて高い。新しいニーズを取り込めた」と手応えは大きい。

従来の5食パックから刷新した袋麺「日清ラ王 3食パック」シリーズがリニューアル前に比べて133%と絶好調。「当社はノンフライ袋麺で後手に回っていたが、初めて競合品のシェアを逆転できた。3食のため手に取りやすく、豊富なラインアップが支持されている」(安藤社長)。

「日清カレーメシ」ブランドは今期二ケタ増ペース。売上(市場価格ベース)は24年度で170億円を見込み、25年度は200億円ブランドへの飛躍を視野に入れる。

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