三鷹の森ジブリ美術館は25年5月まで、企画展示「君たちはどう生きるか展 第3部背景美術編」を開催している。
第1部イメージボード編、第2部レイアウト編に続く展示で、映画で使われた手描きの背景美術120点を披露した。
メディア向け内覧会で美術館館長の安西香月氏は「協賛各社のご協力もあり、第3部を開催することができた。宮崎駿監督は『映画の品格は背景美術が決める』と話している。キャラクターをどう生かすかを考えながら描き上げるのが背景美術の仕事。絵としても見ごたえがあるので、じっくり堪能していただきたい」と語った。
協賛企業を代表してあいさつした日清製粉グループ本社執行役員総務本部広報部長の安達令子氏は「一つひとつの絵と向き合うと、つい離れ難い感情になってしまう。もう一度映画をみたくなるような充実した絵の数々だ。多くの来訪者の感動を呼び起こすことをお祈りしている」と開催を祝った。
トークショーでは美術監督の武重洋二氏が展示説明や制作時のエピソードなどを披露。「今回の作品には、自分の経験やほかの映画から得た経験を生かした。背景美術は描くことで作品の世界を作り、キャラクターが呼吸する空気を映像に込められる」と魅力を語った。背景美術編は2回に分け、25年5月から後期の展示を予定している。
なお三鷹の森ジブリ美術館は日時指定の予約制。