オーケー関西進出 流通再編加速へ

関西スーパーマーケットを巡る法廷闘争から3年、オーケーが関西に初出店した。開店初日は朝から入場待ちの長蛇の列ができ、地元住民に混じって製配販関係者と思しき姿も多く、関心の強さが窺えた。

▼オーケーの店舗兼大阪事務所が建った東大阪市は、町工場が多いエリア。この街には関西屈指のドミナントスーパー・万代が本社を構える。オーケーの関西進出が決まった時、真っ向から対立が予想された企業だ。高質な生鮮とハイ&ローの価格政策で関西人の支持を集め、近畿2府4県に約170店舗を展開する。

▼オーケーの狙いは万代か、それか3年前に法廷で争ったエイチ・ツー・オー傘下のイズミヤ、オアシス、関西スーパーの3社連合か、憶測が飛び交う。そもそも関西は、域外が進出するほど肥沃な市場ではない。しかし当のオーケー二宮社長は「関西にはオーケーがない、それが進出理由。どの企業とではなく、店舗周辺の競合とただ勝負するのみ」と淡々と語る。

▼商人の街・大阪に群雄割拠の火蓋が切られたが、地元製配は「昔のように安売りの補填はできない」と冷ややかだ。リベートが減れば小売は粗利を削るしかない。資金力がある企業に軍配が上がり、流通再編はさらに進む。