防災訓練に“ココイチ”カレー 初のキッチンカーで無料提供 尾西食品

アルファ米など長期保存食を展開する尾西食品は、品川区防災協議会主催による「品川区地区総合防災訓練」に初めてキッチンカーで参加し、4日間に約4000食の防災食「CoCo壱番屋監修 尾西のカレーライスセット」を提供。10月27日、品川区八潮の八潮多目的広場に約1400人が訪れた。

カレーライスセットは「カレーハウスCoCo壱番屋」と尾西食品による初のコラボレーションによる長期保存食で、アルファ米がセットされ、お湯または水を注ぐだけで非常時でも日常でも“ココイチ”カレーの味が楽しめる。

当日は、キッチンカーに積み込まれた大釜で煮込んだ熱々のカレーをプラスチックカップに入れて配布。地元のファミリーや防災関係者に試食してもらい、防災食の試食体験を通じて日常の備蓄の大切さを訴えた。

キッチンカー前には多彩な防災食を展示 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
キッチンカー前には多彩な防災食を展示

キッチンカー横のパネルでは「アルファ米ってな~に?炊いた米を急速乾燥させて作られる保存食で、水やお湯を加えるだけで簡単に戻せ、長期保存が可能で、災害時やアウトドアでも使える」と説明。アルファ米の理解を求めるとともに、キッチンカー前には各種のアルファ米シリーズや「一汁ご膳」、レトルトおかゆなど多彩な防災食を展示した。

カレーライスセットは、主に個人の備蓄用として開発されたもので、「今回の試食で初めて食べた人も多かったようだ」と栗田雅彦広報室長。スーパーやホームセンターなどでは定番となっており、「個人の方にも普段通りのおいしいココイチカレーが、緊急時にも食べられることを訴求しながら、今後もブランド認知を広げていきたい」などと語った。

また、同社の近況について、「相次ぐや自然災害により防災食の需要が高まっており、年間スケジュールが決まっている法人や自治体向けの生産だけで精一杯で、8月以降のネット注文などの生産には対応できていない」とし、2026年1月を目指して新工場の稼働を示唆した。