ローソンの竹増貞信社長は、9月18日に行われた三菱商事とKDDIとの合同記者会見で、今年5月から全国に本格導入した次世代発注システム「AICO(アイコ)」の手応えについて語った。
発注システム「AICO」(AI Customized Order / AI Consultantの略)は、店舗ごとの天候・販売実績データをもとに商品の需要予測を行いより精度の高い「発注数の推奨」「値引きの推奨」を実現するもの。販売機会ロスや食品ロスの削減を見込む。
最大の狙いは、店利益の最大化にある。
これまでは需要予測をアルゴリズムの中心におくセミオート発注システムだったが、新たに全国導入した「AICO」は店利益の最大化を主眼に置くシステム。
竹増社長によると、当初は半信半疑だった加盟店も導入後はなぜかタイミングよく値引きができて店利益が上がるといった事例が出てきているという。
これまで従業員の手作業により起こっていた値引きのし忘れなども「AICO」に値引き推奨を任せることで解決され、最終的な売上や店利益向上にもつながっているという。
今後は「AICO」を中心に商品陳列・掃除ロボットなどの自動化も推し進めることで一層の効率化を図り、「オペレーション負担3割削減」「1人でも効率的に回せる店舗」などを目指す考えしていく。
竹増社長は「AICO」導入後の直近6~8月の売上を「まずまず」と評したうえで、今後はローソンの共同経営を担う三菱商事とKDDIの知見を生かしながら「世界一評価を貰える店舗を目指す」と力を込める。