コープこうべはこのほど、コープ商品のアイテム数を40%に高めた小型店「コープ伊丹」を開店した。供給高の構成比は50%を見込む。
同店は老朽化のため21年に休業。その後、建て替えを予定していたが、コロナ禍や建築費の高騰、加えて休業中に競合スーパーが近隣に出店したこともあり一度は再開を断念した。だが、「組合員と約束したことは、生協としてきちんと守らなければならない」(西田浩三常務理事)との考えで8月末、マンションの1階に、従来の半分以下の売場面積で開店した。
通常、コープ商品の比率はアイテム数、供給高とも2~3割だが、同店は売場面積85坪の小型店ながら、300~400坪タイプの店舗と同等の約1300アイテムを置く。特に冷凍食品、和日配、畜肉加工品などのカテゴリーはほぼコープ商品で占められる。このほか、惣菜の3~4割を占める店内調理品、子育て世代へ向けた冷凍離乳食などを強化した。
宅配ニーズも高いエリアで、宅配用の商品を受け取る「めーむひろば」を設置。「店舗と宅配の併用により、利用金額の増加が期待できる」(西田常務)としている。
もう一つの大きな特徴が、組合員が交流するための「つどい場」(約15坪)である。当然、そのスペースを売場に充てた方が供給高の増加が見込まれるが、地域住民との“つながり”に重点を置いた。イベントなどを通し来店客数の増加を図るとともに、近隣で増えている子育て世代を中心に新規組合員の獲得も視野に入れる。