“令和の米騒動”に翻弄されたこの夏。スーパーのコメ売場で品薄が常態化するなか、代替需要をつかんで売れ行きを伸ばした品目もみられた。
餅もそのひとつ。POSデータによれば、7-8月の包装餅販売数量は前年同期比136.8%(㈱マーチャンダイジング・オン RDS市場データ スーパー全国 / 収集店舗数3800店=24年5月時点)。同時期としては、コロナ禍の巣ごもり需要を背景に堅調な売れ行きをみせた20年(106.8%)をも大幅に上回る実績を記録した。
オフシーズンながらコメの代わりに包装餅を置く売場がみられるなど、小売側の積極提案も目立った。
このほかスパゲッティ(110.5%)、パックごはんをはじめとした米飯加工品(130.5%)などにも代替需要が波及した。
ただ餅と並んで137.1%と突出した伸びをみせたのは、他ならぬコメ。実際には昨年以上に販売されていたにもかかわらず、消費者が必要以上に購入したことで、入荷すれば即完売となったことも品薄の背景といえそうだ。