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「ミロ オトナの甘さ」鉄分を倍増 拡大傾向にある大人の女性層に照準 1杯当たり6.8mg配合し“1日分の鉄分”を訴求 ネスレ日本

 ネスレ日本は、「ネスレ ミロ オトナの甘さ(以下、ミロ オトナの甘さ)」の鉄分を既存品の約2倍量にリニューアル発売し、拡大傾向にある大人の女性層のさらなる獲得を目指す。9月から順次リニューアル品に切り替えていく。

 9月19日、説明会に登壇した同社の中濱航太飲料事業本部液体飲料ホワイトカップ&ミロビジネス部ブランドマネジャーは「リニューアルをきっかけに大人の飲用者を増やし、『ミロ』ブランドをもっと盛り上げていきたい」と意欲をのぞかせる。

 本来子どもがメインターゲットだった「ネスレ ミロ オリジナル(以下、ミロ オリジナル)」は、鉄分が含まれていることが2020年にSNSで話題となり、大人の飲用者が急増。

 21年には「ミロ オトナの甘さ」を新発売し、ユーザーがさらに拡大した。現在、「ミロ」ブランドの飲用者は大人と子どもでおよそ半々という。

 今回、「ミロ オトナの甘さ」のリニューアルに踏み切ることで「ミロ オリジナル」との差異をより鮮明にし、棲み分けを図っていく。

 中濱氏は「これまで『ミロ オトナの甘さ』は、『ミロ オリジナル』と比べて甘さが控えめ、ということ以外であまり差別化ができていなかった」と振り返る。

 「ミロ オトナの甘さ」の購入者の約70%は子どもがいない世帯の大人であり、特に女性の割合が高いことにも注目した。
 同社調査によると、女性が摂取したい栄養成分の1位に鉄分が選ばれたこともあり、より鉄分を強化する方針を固めた。

 リニューアルにおいて、既存品の約2倍となる1杯当たり6.8mgの鉄分を配合。
 「大人の方により飲みたいと思っていただきたいのと、『ミロ』に鉄分が含まれていることをまだ知らない方も多いことから、わかりやすく“1日分の鉄分”と訴求できる量に増やした」と説明する。

 苦労した点には、味わいと鉄以外の栄養バランスを維持したことを挙げる。

 「今までの味から変わってしまうことは避けたいと考え、何度も試飲を行って開発した。他の原材料を追加するのではなく、今の原材料の配合量を調整し、変わらずおいしい味わいを実現した」と振り返る。

 パッケージでは、中央に「1日分の鉄分」と入れることで、鉄分が含まれていることをわかりやすく伝えた。鉄分を訴求しながらも、おいしそうなイメージも両立するデザインに仕立てた。

 「鉄分の印象が全面的に出てしまうと、サプリメントのように感じられてしまったり、おいしくなさそうと思われてしまったりということを懸念した。カップのシズルを大きく立体的にすることで、おいしそうというイメージを強化した」という。

 飲用を促すため、女子栄養大学の学生と共同開発したアレンジレシピ「朝に飲みたい“ミロ オトナの甘さ”シェイク」を「ネスレ バランスレシピ」サイトで公開した。

 同大学の清水来都さんは「習慣的に飲んでもらうために、とにかくストレスなく時間をかけずに作れることを意識した。材料をミキサーに入れて攪拌するだけで、簡単に完成する」と語る。

 同大学の小林幸都さんは「朝は毎日食パンだけというように、朝食が決まっているという方が多いと考えた。いつもの朝食にプラス1品の習慣を増やしていただけたら嬉しい」と呼びかける。

左からネスレ日本の中濱航太ブランドマネジャー、女子栄養大学の上西一弘教授、同大学の小林幸都さん、清水来都さん
左からネスレ日本の中濱航太ブランドマネジャー、女子栄養大学の上西一弘教授、同大学の小林幸都さん、清水来都さん

 説明会には、女子栄養大学の栄養学部栄養生理学研究室の上西一弘教授も登壇し、鉄分の重要性について説明した。

 上西教授は「月経があることで、成人女性は成人男性よりも鉄の摂取の推奨量が多い。しかし、ほぼ全ての年代の女性で、鉄の摂取量は不足傾向にある」と指摘する。

 「鉄はビタミンCやタンパク質と一緒に摂ることで吸収効率が良くなる」ことから、特に食事で鉄分を摂取することを推奨する。

 なお「ミロ」ブランドは、SNSでの話題化により飲用者が拡大後、大人のリピーターが増加。話題化以前と比較し、売上も拡大している。
 今年6月には価格改定も行われたが「想定の範囲内で、そこまで売り上げは落ち込まなかった」(中濱氏)という。

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