ヤマモリは主力カテゴリーの一つであるタイフードの商品力強化を進めている。24年春にレトルトタイカレーの「ゲーンパー」を新規投入するとともに「ガパオライス」を大幅刷新したが、さらに今夏、レトルトタイカレーの「プーパッポン」(希望小売価格税抜370円)とタイ料理合わせ調味料・タイクックシリーズの「カオマンガイの素」(同220円)を8月20日よりリニューアル発売した。タイフードカテゴリーのさらなる売上拡大を狙う。
「プーパッポン」は、タイの海鮮レストランで有名なカレーメニュー。タイ語で「プー」は蟹、「パット」は炒める、「ポンカリー」はカレー粉を意味する。卵のふんわりした食感と蟹の旨み、カレー粉の風味を効かせた深い味わいが特徴。日本でも「グリーンカレー」や「ガパオライス」などに続いて徐々に認知度を広げてきた。
ヤマモリでは00年からレトルトタイカレーの販売を開始したが、「プーパッポン」は翌01年に早くも登場。じわじわと売上を伸ばしてきたが、コロナ禍による内食需要の高まりが契機となり、食体験が進んだことで売上が高伸。23年の販売実績はコロナ前の19年比で約1・5倍に上るという。
9年ぶりのリニューアルとなる今回は、卵のふわふわ感をさらにアップさせ、現地のレストランの味に近づけた。
一方、「カオマンガイの素」は鶏肉と米を使ったタイ式炊き込みごはん。「カオ」は米、「マン」は油、「ガイ」は鶏の意味。鶏のスープで炊いたジャスミンライスの上に、ほろほろとほぐれるほどしっとりとゆでられた鶏肉をのせ、香辛料やハーブをきかせたタレをかけて食べるスタイルだ。ヤマモリの「カオマンガイの素」は、鶏肉を用意して炊飯器で米と一緒に炊くだけの簡便商品。こちらも堅調に売上を伸ばしており、23年度の出荷実績は18年度比で約2・6倍の伸長を見せているとのこと。
今回のリニューアルでは、つけだれをタイ国内で主流の味(味噌ベース)に近づけることで、さらに本場の味わいを再現。新しくなったつけだれには、粒感のある唐辛子やすりおろし野菜(しょうが、にんにく)をふんだんに使用。炊き上がり後に炊飯器を開けた瞬間、生姜と鶏肉の香りが広がり、食欲をそそる仕上がりとなる。