高まる汎用調味料への関心

株価の下落や連日の猛暑など不安要素はあるものの、食品業界では今年も秋冬シーズンに向けた新商品投入の季節を迎えている。今年の夏は長引く可能性が高く、秋需の立ち上がりも遅れる公算が大きい。それでも「新商品」と聞くと、ワクワクした気持ちになる。

▼消費者の気持ちに目を向けると、物価高が続いているだけに、節約意識は高止まりせざるを得ないし、この夏から秋にかけてもコストパフォーマンスやタイムパフォーマンスを重視した消費行動にならざるを得ない。

▼そんな中での新商品投入。キーワードの一つはやはり「簡便」だ。例えば家庭内調理に着目すると、基礎調味料を使った本格調理ニーズもあるにはあるが、流れとしては簡便調味料を使った簡便調理ニーズが広がっている。

▼簡便調味料の代表はメニュー専用調味料だ。しかし、節約意識が強まれば強まるほど様々なメニューに使える汎用調味料への関心が高まるとの見方がある。この秋も簡単に味が決まり、簡単にメニューを作れる調味料を投入する動きが広がっている。