国分グループの低温卸ナックスは7月12日、取引先メーカーで組織する「全国NN会」を都内で開催した。
同社の23年度業績は売上高1千955億2千万円(前年比8.8%増)、経常利益17億2千万円(同48.2%増)。石橋逸平社長は「イオングループとの取引が順調に推移したことや、価格改定もあり増収を確保した。利益面では販管費のコントロールと受発注・在庫管理精度の向上が寄与した」と振り返った。
カテゴリー別の売上高は▽市販用冷食904億2千万円(11.3%増)▽アイス・冷菓265億7千万円(7.4%増)▽惣菜666億5千万円(7.2%増)▽ベーカリー78億7千万円(6.7%増)▽その他39億9千万円(2%減)。
今年度の定量目標については、国分グループの第11次長計にあわせて策定したナックスの長期計画(21―25年度)で掲げた売上高2千億円の1年前倒しでの達成を目指す。営業方針では「主要得意先との取組推進」「物流起点での冷凍卸機能強化」「デジタル戦略の推進」を進める。
具体的な取り組みでは、冷凍食品の需要増加に伴う売場拡大、付加価値品の提案強化に加え、PB商品の開発やデリカカテゴリーにおける商物流の集約を実施。ドラッグストアやDSなど成長業態へのアプローチも強化する。物流面では、サプライチェーンの安定化に向けた物流拠点の新設検討、冷凍カテゴリー商品の一元化提案を推進。デジタルツールを活用した得意先へのMDサポートや、RPAやAIを活用した業務効率化に取り組む。
なお、今上期(1-6月)の売上高は980億円(前年比6.3%増)。内訳は、市販用冷食467億円(7.8%増)、アイス・冷菓118億円(8.1%増)、惣菜329億円(4.1%増)、ベーカリー41億円(8.3%増)と、各カテゴリーとも伸長が続く。
石橋社長は「国分グループの低温フレッシュデリカ事業における冷凍カテゴリーの中核卸として、顧客満足度№1企業を目指す」と意気込みを語った。