逆光線(コラム)定食屋と終末論法

定食屋と終末論法

地元で、お気に入りの定食屋を見つけた。味もボリュームも満点、価格は手ごろ。「よし、通い詰めて全メニュー制覇するぞ」と意気込んでいたところ、翌週行ってみると「〇月〇日で閉店しました。30年間のご愛顧に感謝申し上げます」の貼り紙。最後の1週間だけの、にわかファンに終わった。

▼「終末論法」という考え方がある。ここで詳述は不可能だが、これまでに生まれた人間の総数に占める現在の世界人口の割合から確率論的に推計すれば、われわれは人類の歴史の終末近くにいる可能性が高い――というものだ。

▼地球46億年の歴史で、現生人類が誕生したのが約20万年前。化石燃料を使い始めたのが300年前、インターネットが普及し始めたのが30年前。この100年で世界の平均気温は0.76℃上がった。その大部分は人類活動に起因するとされる。加速度的な変化に、終末論法もあながち荒唐無稽ではなさそうだと思えてくる。

▼「地球は2XXX年〇月〇日で閉店いたします。46億年間のご愛顧に感謝申し上げます」。最後の20万年だけのにわか地球ファンとなった人類が、そんな貼り紙を目にする日が来ないことを願う。

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