百貨店の松屋は3月20日、自社運営の冷凍食品ブランド「ギンザフローズングルメ」から新商品を発売。特殊技術を駆使した炊き込みご飯や銀座名店の看板料理など9品で、2年目に入り好調なブランドを強化する。
新商品の目玉は「GINZA FROZEN GOHAN~ギンザ フローズン ゴハン~」。湿度100%の空気で蒸す特殊技術「ソフトスチーム」で7割まで炊いてから急速冷凍し、3分40秒のレンジ加熱で炊きたてになる。早稲田大学と同大プロジェクトから生まれたベンチャー企業T.M.L、埼玉県の3者が共同開発した技術で、1度単位で温度を調整しながら米の細胞を壊さずに加熱し、米本来の甘さや食感、美味しさを引き出した。
米は、松屋銀座に出店している「米処結米屋」の店主で5ツ星お米マイスターの澁谷梨絵氏が厳選した2銘柄を使用。「夢ごこち160g×2」(1千296円)、「新潟産新之助160g」(476円)の2種類を販売する。
そのほか銀座の名店から、「はち巻岡田」の「東京しゃも鍋(2人前)」(7千20円)、「銀座 吉澤」の「ローストビーフ(2~3人前)」(8千165円)を発売。
都内名店の味として「ヤザワミート」の「あげ福 豚の生姜焼き(1~2人前)」(1千251円)、「食堂とだか」の「とだカレー(1人前)」(1千404円)、「エリオ・ロカンダ・イタリアーナ」の「ラザニア(1人前)」(2千592円)、「カーチョ ぺぺ(1人前)」(2千592円)をラインアップ。豊洲の仲卸が手掛ける「銀座三丁目江戸前握り鮨(8貫)」(3千780円)も加えた。
「ギンザフローズングルメ」は、2022年8月に松屋銀座の地下2階にオープンした約10坪の冷食売場で、24年3月現在、約55ブランド350種類、300円台から最高1万3千500円までの高級冷食を取り扱う。
松屋食品部の今井克俊営業一課長は「売上は自家需要とギフトが半々で、以前の売場と比べると面積当たりの売上は600%以上に増加した。22~23年は目標の150%で推移しており、歳暮では目標の120%以上に到達した」と話す。
23年7月には同ブランドで卸事業をスタートした。明治屋ストアー4店舗のほか、ダイナースクラブ会員サイト「G-Call」でも販売している。