7.8 C
Tokyo
5.1 C
Osaka
2025 / 12 / 06 土曜日
ログイン
English
流通・飲食小売晴海にサミット新店 人口増エリアで鮮魚強化 住民の声生かした売場づくり

晴海にサミット新店 人口増エリアで鮮魚強化 住民の声生かした売場づくり

サミットは3月1日、新たにオープンした複合商業施設「ららテラス HARUMI FLAG」(東京都中央区晴海)の1階に出店した。ファミリー世帯が多く今後の人口増加が見込まれるエリアで、鮮魚を強化。服部哲也社長は開店前日の会見で「住民の皆さまを中心としたヒアリング結果を踏まえた判断」と述べた。

新店の商圏概要について、星野郁夫取締役常務執行役員は会見で以下のように語った。

「中央区は人口増加率が19.8%で23区で最も高く、勝どき・月島・晴海エリアは27%でさらに高い。近隣にはタワーマンション2棟が25年秋の竣工を予定しており、ファミリー世帯が流入する。半径500メートル圏内の世帯数は4千500から5千に増える見込み。4月に開校する小学校は1年生が8クラスあるなど、子どもの人口が増えていくエリアだ」。また「晴海エリアには300坪以下の店舗しかなく、600坪超の当店は規模の面で優位にある」とも述べた。

新店レイアウトは間口が狭い縦長で、メーン入口の野菜コーナーから右手壁沿いに鮮魚→精肉→冷食→惣菜→パンと回遊し中央に並ぶ酒類や加工食品、調味料などの棚を通ってレジに至る流れ。

服部哲也社長(サミット)
服部哲也社長(サミット)

商品面では、事前の調査で「子どもに魚を食べさせたい」という声が多かったことから鮮魚を強化して入口近くに配置。骨取り済みの商品や小切れ品、子どもが好むサーモンなどを充実させた。

23年3月決算では鮮魚の売上構成比は全社で7.7%だったが、新店は8.3%を計画。服部社長は「各店の取り組みを見ても鮮魚は特に実績が良い。買いにくさを解消すれば問題なく購入していただける」と自信を見せた。冷凍食品にも注力し、通常約300SKUに対して、倍の600SKUをラインアップ。ペット可マンションが多いため、家庭用品コーナーの1/4をペット用品とした。服部社長は今後の抱負について「地域の皆さまと積極的に関係を構築し、ともにまちづくりに取り組みたい」と語った。

なおサミットの合計店舗数は124店。

サミットストア ららテラス HARUMI FLAG

店売場面積2千30㎡(614坪)/バックヤード面積881㎡(267坪)/駐車台数104台・駐輪台数122台(いずれも施設共用)/レジ台数34台(セルフレジ30台、セルフ精算レジ4台)/営業時間9~22時/年間予定休日1日/従業員数109.1人(正社員35.0人、パートタイム・アルバイト社員※74.1人)※月当たり173時間=1人で計算/目標年商33.8億円

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。