伊藤ハム米久ホールディングスの23年冬ギフトは、主力の「伝承」ブランドに3千500円(税別)の新価格帯を導入する。また、19年発売以来「毎年二ケタ伸長」(同社)と好調の「伝承献呈うす塩仕上げ」に、ホワイトタイプのブロック型単品新商品2品などをセットした3千500円のギフトを発売するほか、新たに同シリーズに調理品の「鉄板焼きハンバーグ」(GU-30、冷凍品、90g×9)を発売し「調理品のうす塩の可能性を追求」(青木純一マーケティング部長)していく。
伝承の3千500円の新価格帯商品は、生ハムや特選ウインナーなど6種が入った「伝承スライスバラエティセット」、特選ももハムなどのブロックタイプ3品の「伝承鹿児島黒豚使用セット」。500円刻みの新価格帯導入の理由について青木部長は「経済性志向の中で、単価下落をいかに食い止めるかが重要。4千円から3千円に行くのではなく、3千500円でとどめる」とし、もう一つの理由として「新規ユーザーの価格のハードルを下げて購入を促す」(古谷美弥登ギフト・EC企画室室長)狙いもある。実際、以前に伝承献呈シリーズで500円刻み価格の商品を投入し「手応えを得ていた」(同)。
また、黒豚原料を使用したギフトは、「伝承黒豚」と「黒の誉」の2ブランドだったが、今冬ギフトから「伝承」ブランドに一本化する。
「うす塩仕上げ」シリーズは、毎年二ケタ伸長で直近では2割増と好調であることから、さらなるラインアップ拡充として単品新商品はノンスモークの「特選ホワイトロースハム320g」「特選ホワイト肩ロース210g」でこれに既存の「特選ももハム230g」を加えた3品をセットした「GMU-33W」を3千500円で販売。
3日に開催した冬ギフト説明会で米田雅行常務は「ギフト市場は縮小傾向が続いているが、肉料理の需要は顕在化しつつある。ハム・ソーセージギフトは単体で深掘りするのではなく、肉料理品の一つの位置付けとしての提案がテスト販売などを通して手応えを感じているので、ここを強化していく」と方向性を語った。