「コーヒーチェリーの中にコーヒー豆が入っていると初めて知った」――。
味の素AGFは8月30日、北越高校(新潟市中央区)で出張授業を実施し多くの高校生を瞠目させた。
冒頭のコメントは授業後の感想の一部。
「コーヒーの歴史や製造工程など初めて聞くことがたくさありよかった」「1日3~5杯のコーヒーを飲むと体によいことを知った」といった声も寄せられた。
出張授業は、事業活動と連動させて社会活動を行うCSV活動・味の素グループシェアドバリューの一環。
コーヒーやコーヒーに関わる環境問題を啓発するとともに、AGFの商品ブランドと若年層との接点を拡大していく。
AGFの川縁秀樹さんは「コーヒーを含めた嗜好飲料は本当に身近なものであることを感じ取っていただきたい。我々はスティックのパウダー飲料を中心に展開しており、スティックがもたらす社会課題解決の側面やココロとカラダと健康が近しくつながっていることも少しでも感じ取っていただきたい」と語る。
講師役を務めた磯崎大地さんは、今回、反響がひときわ大きかったものとしてメッセージ付き「ブレンディ」スティックを挙げる。
現在、「ブレンディ」スティック全品種にメッセージをデザインし全180種類の異なるメッセージを用意している。
これを同じメッセージ付の「ちょっと贅沢な珈琲店」のドリップコーヒーなどとセットにして生徒に配布したところ「生徒たちがお互いにメッセージを見せ合い、それぞれ本当に異なっていることに驚かれ、AGFがココロの健康に真剣に取り組んでいることを知っていただくことができた」と磯崎さんは振り返る。
実演では「ブレンディ」インスタントコーヒーの溶けやすさを他商品と比較してアピール。
包材の省資源化や1L用の「ブレンディ」ザリットルがプラスチック削減につながっているなどAGF環境の取り組みもアピールした。
コーヒーの生産・流通・製造については、時間を多く割いて説明。
「クイズも行い“日本で一番コーヒーが売られているお店はどこ?”と投げかけ正解がカフェではなく、某コンビニであることを伝えると、とても驚かれた」という。
今回から初めて、このまま地球温暖化が続くと2050年にはアラビカ種コーヒーの栽培適地が15年比で50%にまで減少すると言う説の「コーヒーの2050年問題」も紹介したところ「高校生にとって2050年という未来は我々よりも切実に感じられるようで、思っていた以上に興味を持たれていた」(川縁さん)と述べる。
出張授業は、新潟県を中心に店舗を構えるスーパー・ウオロクの呼びかけに応じて2021年にスタート。
時間を1コマ(50分)から2コマ(100分)に増やすなど内容をブラッシュアップしながら毎年実施し今回で3回目となる。
北越高校では、高校3年生を対象にフードデザインの授業を実施。栄養・食品・献立・調理・テーブルコーディネートなどに関する知識と技術を習得し、食生活を総合的にデザインするとともに食育の推進に寄与する能力と態度を育てることを目的としている。
2コマのうち前半の1コマはウオロクが食育に関する講義を実施。今年は「お買い物講座」と題して、食材に関する基本的な知識から消費期限と賞味期限の違いや料理のワンポイントアドバイスなどを紹介した。
AGFからも、寮生活の学生のココロを癒す企画として「ブレンディ カフェラトリー」とスーパー・ウオロクで販売している製品の組み合わせレシピを披露した。