コカ・コーラシステムは、森林保全などを通じて製品に使用した水量を自然に還元する水源涵養の取り組みを強化していく。
7月31日、コカ・コーラボトラーズジャパン多摩工場(東京都東久留米市)周辺流域の水源涵養率を2024年末までに100%以上に引き上げていく方針を明らかにした。
多摩工場の水源涵養率を引き上げることで、2030年を目標年度とするグローバルフレームワークを前倒しして、日本全国21工場周辺の19流域全てにおいて24年末までに100%以上の水源涵養率を達成していく。
日本コカ・コーラとコカ・コーラボトラーズジャパンはこのほど、山梨県丹波山村と東京都八王子市とそれぞれ協定を締結。今後、多摩工場周辺流域における持続可能な水資源の保全を協働で推進していく。
丹波山村では、林有林の一部約80ヘクタールを対象に、間伐作業や森林作業道の整備を予定。
八王子市では、上川の里特別緑地保全地区(八王子市上川町)で休耕田等の湿地を耕作可能な田んぼや生物に配慮した水辺に整備、水源涵養林の間伐・植林、林床整備などを計画している。
日本のコカ・コーラシステムはかねてより、水源涵養ほか、製品製造における水使用量削減、製品過程で使用する水の循環に取り組んでいる。
特に水源涵養は、2016年に国内平均で水源涵養率100%を達成し、現在は平均で300%以上に上る。
日本コカ・コーラの田中美代子広報・渉外&サスティナビリティ―推進本部副社長によると、水源涵養率300%とは、深さのあるオリンピック仕様50mプールの8000倍もの水量を自然に還元したことになる。
今後は、全国21工場の中で唯一水源涵養率100%に到達していない多摩工場周辺流域を強化することで、平均ではなく、全21工場で水源涵養率100%を目指していく。