スーパーの恵方巻 物価高でも贅沢提案 ハーフで家族向けも

スーパー各社が高価格帯の恵方巻に力を入れている。物価高が続く中、イベント性の強い節分において非日常的な提案で贅沢志向を喚起する一方、ハーフサイズなどを増やし買いやすい価格帯でファミリー需要にも訴求する。

イオンリテール近畿カンパニーは神戸牛ローストビーフや三重の伊勢えびを使った1万円の2品をはじめ、3千円以上の「贅沢恵方巻」を過去最多の6品揃えた。また、海鮮巻やサラダ巻を一度に楽しめる幅12cm、約1.5㎏の「23品目のごくぶと巻」(5千980円・税抜)を初めて販売し、家族でのシェアを提案している。

同社では予約限定商品を10品目に拡充し、事前予約を強化したほか、ハーフサイズや4分の1セットの量を増やした。「節約中でも少しずつ良いものを楽しみたいという声に応えたい」としている。

イズミは自社製造ブランドの「牛肉しぐれ巻き」、昨年に比べ肉の量を1.4倍に増やした「ローストビーフの恵方巻」(各1千280円・税抜)のほか、「海鮮うず潮太巻」(2千680円・同)などを展開。ハーフサイズの商品も揃え、家族でのシェアを提案する。

平和堂は生本鮪の大トロや中トロなどを詰めた「感謝を詰め込んだ海鮮恵方巻」(5千980円・税抜)や「近江牛肉巻セット」(1千580円・同)など“プチ贅沢”な恵方巻を揃えるほか、手巻きセットなど家族向けの商品も用意した。

なお、各社とも12月初めごろから予約を受け付けるなど食品ロス削減へ対応する姿勢を強めた。「予約購入の推奨や製造・販売計画の工夫により食品ロス削減を進めている」(平和堂)。