オリエンタル酵母工業 印・イースト工場が稼働

オリエンタル酵母工業は8月30日、インド子会社のイースト工場が完成し、8月から稼働を開始したと発表した。

Oriental Yeast India社(OY India)のイースト工場は、インド西部のマハラーシュトラ州サタラ県ケスルディ工業団地に所在。敷地面積は約15万6千262㎡となる。生イーストを日産100t生産することが可能だ。同工場ではインド政府が進める排水規制の強化に対応するため、工場の敷地外に排水しない「ゼロ排水システム」を導入。排水を濃縮して自家発電時に焼却するほか、蒸留水を浄化処理後に工場内で再利用し、水資源を有効活用する。また発電時に発生する蒸気を生産工程で再利用するコージェネレーションシステムも取り入れるなど環境配慮型の設備を整えた。

近年、インドは経済発展に伴いパン市場が目覚ましい成長を遂げており、パン用イースト需要も高まっている。またパン用イーストの原料となる糖蜜の生産量が豊富で、原料調達の点でもイースト製造に適した立地だという。

同社では有望なインド市場でのイースト事業に参入すべく、工場を建設。日本国内で長年にわたり培ってきた製造・品質管理ノウハウを最大限活用することで、現地市場に高品質製品を供給する考えだ。なお、OY Indiaの本社も年内をめどに、ムンバイ市から工場所在地への移転を予定している。