日本惣菜協会がまとめた19年の国内惣菜市場規模は10兆3千200億円(0.7%増)で、10年連続で拡大したことが分かった。
業態別では「コンビニ」が1.7%増の3兆3千632億9千万円、「専門店」が2.0%減の2兆8千961億6千万円、「食料品スーパー」が2.2%増の2兆7千406億7千500万円、「総合スーパー」が1.7%増の9千639億1千800万円、「百貨店」が1.0%減の3千560億円に。「総合スーパー」「食料品スーパー」「コンビニ」が前年実績を上回った。
業態別の構成比は「食料品スーパー」が0.4ポイント増の26.6%、「コンビニ」が0.3ポイント増の32.6%、「総合スーパー」が0.1ポイント増の9.3%とそれぞれシェアを拡大。「専門店」は0.7ポイント減(28.1%)、「百貨店」は0.1ポイント減(3.4%)とシェアが縮小した。
首都圏の女性を対象とした調査によると、半年で3回以上購入した惣菜は「弁当」が52.6%でトップ、「おにぎり」(51.0%)、「コロッケ」(41.4%)、「鶏のから揚げ」(40.4%)、「サンドイッチ」(39.8%)が続いた。「鶏のから揚げ」は3年間で6.7ポイント、「焼き鳥」は8.3ポイント上昇。同協会では「イベントやメディアでの露出の影響もあり、商品開発が進みバリエーションが増えたことや、鶏肉メニューが持つヘルシーなイメージが要因」と分析している。
一方で「おにぎり」が前年から1.7ポイント、「サンドイッチ」も3.9ポイント減り、消費者側で糖質制限などの意識が高まったことがうかがえた。また恵方巻の購入率については一部の消費者の買い控えなどもあり、前年比では関東で0.5ポイント、関西では4.1ポイントとそれぞれ低下した。
惣菜市場の概況と傾向は、同協会が6月1日に発刊する「2020年版惣菜白書」で紹介。惣菜専門店をはじめ、百貨店やスーパーマーケット、コンビニなど6万8千33店(100社)の小売店における販売動向の調査を実施した。会員、賛助会員、協力会員、惣菜管理士、学校関係者、協会教育事業受講者は3千円(同協会会員、賛助会員には各社1冊を無償配布)、一般企業や個人には5千円で販売する。