平成を作った文明の利器「スマホ」

スマホは平成時代を作り上げた文明の利器と言える。スマホを通してラインで会話し、それが意思疎通を図る方法の一つとして当たり前になった。

▼4月1日に菅義偉内閣官房長官から発表された新元号「令和」。予め公表時間が知らされていたため都内主要駅の広場には大勢の人のヤマができ、普段は閑散としている新橋駅前のSL広場も1千人を超す人だかりで発表を待った。発表されるとスマホを通して瞬時に群衆に伝わり、各所でドッという驚きの声。テレビを通じて「平成」を発表した小渕恵三官房長官(当時)とは異なり、時代の流れを感じた。

▼新元号はSNSでも公表、中継され、街中やネット空間はお祭り騒ぎ。天皇の逝去を伴わぬ改元であるにしても、これほどの騒ぎは予測できなかった。

▼それ以上の驚きは広場の群衆のヤマ。目的の多くはすぐに新聞の号外だと分かった。主要各紙が運ばれると椅子取りゲームさながら群衆が押し寄せ、もみくちゃになって奪い合う。スマホ時代の彼らにとって号外は読むものでなく、写真を撮って友達に拡散するものらしい。