飲料嗜好飲料18歳は成人年齢 キーコーヒーが大人の第一歩としてコーヒーの飲用を促進する「18歳。コーヒーを」プロジェクトを始動
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18歳は成人年齢 キーコーヒーが大人の第一歩としてコーヒーの飲用を促進する「18歳。コーヒーを」プロジェクトを始動

 20歳になったらお酒が飲める、では18歳になったら何を飲む?――そんな問いから生まれたのが、キーコーヒーの「18歳。コーヒーを」プロジェクトだ。

 年齢を限定したプロジェクトは、同社にとって初の試み。2022年4月から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたことに注目して同プロジェクトが練られていった。

 「お酒やたばこは20歳からで、これまでの成人式も『20歳の集い』となっていることから18歳=成人(新成人)ということがあまり意識されていない可能性がある」(キーコーヒー)との見立てから、18歳は成人年齢という気付きを与えつつ、18歳のお祝いや大人の第一歩としてコーヒーの飲用を促していく方向性が定まった。

 「将来的には、例えば親御さんや友人から18歳の誕生日にコーヒーを贈るといった文化として根付かせたい」と意欲をのぞかせる。

 同社は18歳のコーヒー飲用実態について、カフェオレやカフェラテなどのアレンジメニューと比較するとブラックコーヒーの飲用経験者は少ないとみている。

 「SNSでも、喫茶店のクリームソーダや大手コーヒーチェーンのカフェラテなどのアレンジメニューに関する投稿は見かけるが、ブラックコーヒーについては発信が少ない印象を受ける。ブラックコーヒーは苦いというイメージが先行している可能性がある。飲用機会を創出することでコーヒーに親しんでいただきたい。」という。

 キーコーヒーの秘書広報部広報チームの岡田理佳主任は「当社が昨年秋に発売した『KEY DOORS+ JET BREW(ジェットブリュー)』(以下、JET BREW)はタイパも叶う商品で、抽出器具がなくても一杯から本格的なレギュラーコーヒーが飲用できる。まずは手軽にレギュラーコーヒーを飲んでいただき、徐々に産地ごとの味わいの違いや抽出の楽しさなどコーヒーの魅力を知っていただきたい」と述べる。

 「JET BREW」は、コーヒーバッグをお湯に浸して上下に振るだけで、最短10秒で手軽においしいレギュラーコーヒーが楽しめることを前面に押し出して訴求している簡易抽出型のレギュラーコーヒー。

 「18歳。コーヒーを」プロジェクトの第一弾として、2025年末から26年3月までの間に、同社の本社が位置する港区の3校の高校3年生約1000人を対象に「JET BREW オリジナルテイスト」の個包装をプレゼントした。

 事後アンケートでは、「振るだけでいいのは楽で良かった」といった声が寄せられた。

 「活動の積み重ねによって取り組みが広まるため、来年以降も実施を検討している。ゆくゆくは『今年はやらないのですか』と問い合わせがくるくらいになれば嬉しい。すぐに全国に展開するのはハードルが高いが、今後は創業地の横浜など別の地域も含めて実施エリアの拡大も検討している」という。

ロゴ選定の様子
ロゴ選定の様子

 プロジェクトのロゴは、18歳に近い存在として、同社の若手社員が意見を出し合って昨年12月に策定した。

 ロゴは、「若々しさ(初々しさ)」と「多感な思い」を手書き風のフォントとブルーのグラデーションで表現。インパクトのあるロゴによって、18歳とコーヒーの結びつきを一目でわかりやすく印象付けている。

 今後も通年で、中長期的に活動を行う予定。具体的な取り組みや商品など、詳細は決めすぎず、自由なアイデアで柔軟に企画していく。
 「今後賛同していただける企業さまと出会えれば、タッグを組むのも一手。いつかはコーヒー業界として一丸になって取り組めたら理想」との青写真を描く。

 「18歳。コーヒーを」プロジェクトは同社にとって、コーヒーを飲用していない生活者、特に若年層開拓の一つの施策でもある。

 また、「次世代にコーヒーや喫茶文化をつなげるためには、これからコーヒーを飲む未来のコーヒーファンにもコーヒーの素晴らしさを伝えなくてはいけない」との考えの下、小学生から大学生まで幅広い世代に向けてコーヒーとのタッチポイント作りを行っている。

親子向けコーヒー教室の様子
親子向けコーヒー教室の様子

 昨年は小学生とその保護者を対象に、オンラインでの親子向け工場見学を同社の創業日である8月24日に開催。532世帯893人に、コーヒーの基礎知識や工場で商品化される様子を動画で伝えた。

 対面形式では、夏休みと冬休みに「コーヒー教室」の開講70周年を記念した親子向けのコーヒー教室を実施し、親子でコーヒーの抽出やアレンジコーヒー作り、コーヒーグラウンズを使った消臭剤作りの体験の場を提供した。

 イベント以外では、朝日新聞社・朝日学生新聞社が発行している小・中学生向けキャリア教育教材『おしごと年鑑』に2019年から協賛。最新版の『おしごと年鑑2025』では、大人がコーヒーを飲む理由や、コーヒーを使ったアレンジレシピを紹介している。

 「小学生や中学生はまずはコーヒーを知って親しみ、コーヒーの思い出を作っていただきたい。『喫茶文化の継承』という目標を第一に、将来のキーコーヒーファンを生むきっかけになっていたら嬉しい」と期待を寄せる。

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