中部食品業界の2026年が幕を開けた。多くの企業が仕事始めとなる1月5日には、地域業界団体の賀詞交歓会やご当地メーカー主催による新年会などが例年通り催され、参集した関係者も業界発展に向けて食品流通を巡る課題解決や地域経済の活性化への貢献を誓った。
名古屋では5日、中部食料品問屋連盟(=中食連、永津嘉人会長:トーカン社長)と中部食品製造協議会(岡本嘉久会長:岡本食品社長)の共催による「令和8年 新年賀詞交歓会」が名古屋観光ホテルで開催された。当日は両団体会員企業、メーカー賛助会員など約500人が出席し、賑わいを見せた。

中食連・永津会長は「昨今の私たちの共通の課題は、高騰し続けるコストをいかに適切に価格に反映させ、かつお客様から支持を得るかという一点に尽きるのではないか。この難題に対する一つの希望となる、大変興味深いデータがある」と語りキーワードとして「推し企業」を挙げた。
永津氏によると、25年末に発表された調査では、消費者の約3分の1、特にZ世代では約半数が特定の「推し企業」を持っており、この「推し企業」の商品であれば約5割の人が「値上げをしても買い続ける」と回答。商品の品質の高さだけでなく、企業姿勢や人も商品に次ぐ第二の品質として機能していると感じたという。
「商品に込められた様々な思いが消費者に届き、この企業を応援したい、推したいと思っていただくことで、値上げという苦渋の決断すらも応援の力でプラスに変えていくことができるのではないか。お客様を単なる購入者としてではなく、ともにブランドを育てるファンとして捉え直し、企業とお客様の間に生まれる信頼の絆でこの難局を乗り越え、業界の底力にしていきたい」(永津氏)と述べた。

閉会のあいさつでは中部食品製造協議会・岡本会長が登壇。「食品業界を取り巻く国の政策についても大きな変化があった」として、食料・農業・農村基本法の四半世紀ぶりの改正や、それを皮切りとした関連施策や法整備の動きを説明。
「新たな方針のもとでわれわれ食品業者は、この食料システムの一員として改めて明確に位置付けられている。従来にも増して大きな責任、役割、期待が寄せられている。こうした大きなテーマについては、個々の企業の枠を超え、一致協力して対応していく必要があるのではないか。同じ中部地区で食品産業にかかわるもの同士、本年も引き続き知恵を出し合い、助け合って発展していけるようにしていきたい」と呼びかけた。
