サラダを中心に惣菜を軸としているロック・フィールド(本社:兵庫県神戸市、社長:古塚孝志)には、サラダの旗艦ブランド「RF1」と並ぶもう一つの柱に「神戸コロッケ」がある。素材と製法にこだわった同社のコロッケには五つの「コロッケ憲章」が存在。第一章に「じゃが芋は、生産者の顔がみえるものを使用すること。」と明記。この方針は1989年創設以来、男爵いもの産地である北海道北見市端野町の契約農家に受け継がれ、農家とロック・フィールドとの二人三脚により今日の旗艦ブランドを支えてきた。
「生産者とお客様をつなぐ存在になるべく、お客様の声を産地にフィードバックし、価値ある原材料を商品化している」を掲げるロック・フィールドだが、産地との絆から生まれた神戸コロッケが大きな転機を迎えた。

原因は近年全国的に広がる「ジャガイモシストセンチュウ」の影響だ。これにより男爵の栽培継続が困難となり、生産者を支えるJAきたみらいは2028年度産より、後継品種「ゆめいころ」への完全切り替えを決断。北海道北見市端野町の男爵は、コロッケに最適な香りと食感で、「神戸コロッケ」の定番商品に欠かせない存在だけにロック・フィールドにも苦渋の選択を迫られた。
同社はこの決断を尊重し、生産者様が安心して栽培できる品種への転換を支援するとともに、これまでと同様に茎葉処理機の活用や雪中備蓄など、環境に配慮した生産方法を継続する。
男爵の香りに代わるおいしさを追求し、調理法を工夫した結果、定番商品に「ゆめいころ」のきめ細かいシルキーさを活かした「ふわもち食感」にたどり着き、若年層をターゲットにした新食感コロッケとして「ふわもちコロ」が完成。生産者との絆を保ちながら、若い世代に向けた定番商品ができあがった。

「端野町より2028年度産から『ゆめいころ』に切り替えると報告があり、衝撃を受けた」と企画開発本部第二ブランドグループの藤井綾子氏。「男爵を使っている以上、リスクはつきまとうが、産地も含めて皆が幸せになることが大前提。そこで男爵を母とし、耐性のある新品種『ゆめいころ』の採用を決定。じゃがいもの品種転換という大きな転機を機に、生産者との絆で次世代に向けた新商品『ふわもちコロ』が誕生した」。
新商品は「ゆめいころ」のきめ細かいシルキーさを活かした「ふわもち食感」で、しっとり感のあるあっさりした香りが特徴。今後は若年層をターゲットにインフルエンサーなど活用したプロモーションなど実施。攻めの展開により食感の新しさをアピールする。
