「サトウのごはん」アイテム絞り安定供給へ コメ不足騒ぎで需要急伸、対応迫られる業界

昨夏のコメ不足騒動を発端に、需要が急増したパックごはん。想定を超える注文に、メーカーではいまだ供給が追い付かず苦慮している。

業界首位のサトウ食品(新潟市)は「サトウのごはん」の一部商品について、5月末ごろから終売または休売とすることを決めた。おなじみのパッケージの主力品「新潟県産コシヒカリ」をはじめとした41品は販売を継続する。

コメ不足を背景にパックごはんの需要が急増するなか、出荷調整が必要になったため。アイテムを絞り込み、生産の効率化を図ることで安定供給につなげる。

品薄のコメ売場にパックごはんを並べるスーパーも(昨年8月都内で)
品薄のコメ売場にパックごはんを並べるスーパーも(昨年8月都内で)

終売するのは「新潟県産コシヒカリかる~く二膳」(260g)、「いわて純情米ひとめぼれ」など17品、休売は「新潟県産コシヒカリかる~く一膳5食パック」(650g)など5品。休売品については一層の生産効率化で早期の出荷再開を目指すが、時期は未定という。

原料米の価格高騰も深刻化するなか、同社では「サトウのごはん」全品について6月2日からの値上げを計画。東洋水産やテーブルマークも相次ぎ値上げを発表した。昨秋には越後製菓(新潟県長岡市)も「日本のごはん」の一部製品を終売。業界に波紋が広がっている。

株式会社アピ 植物性素材