「にいがた酒の陣」 県内80蔵の銘酒が一堂に 飲食店とキャンペーンも

日本酒の試飲イベント「にいがた酒の陣」(3月8~9日)が新潟市・朱鷺メッセウェーブマーケットで開催され、県内約80蔵の銘酒が集結、愛飲家ら1万8000人が時間の許す限り楽しんだ。

最多の酒蔵数でバラエティ豊かな新潟県産酒を試飲できるとあって全国屈指の人気を誇るイベントとなっている。2004年を初回に年々規模が拡大し、19年には最多の来場者14万人を記録したが、20~22年はコロナ禍で3年連続中止に。23年より安全対策などの観点から午前・午後の完全入れ替え制(1クール3時間)としている。今回は昨年に比べ2日間合計の定員を2000人(500人×4回)増やしたが、前売りチケットはわずか4時間で完売した。

テーマは「語れば、深まる。」。オープニングでは新潟県酒造組合の大平俊治会長(緑川酒造)、花角英世新潟県知事のあいさつに続き、中原八一新潟市長が来場者と一斉に乾杯の音頭をとった。80蔵は上越・佐渡、中越、下越のエリアごとに分かれてブースを展開。おなじみの定番商品に加え、「にいがた酒の陣」限定のお酒も積極的に披露し、人気の銘柄には途切れることのない長蛇の列ができた。

大平俊治会長㊧と宮尾佳明実行委員長
大平俊治会長㊧と宮尾佳明実行委員長

本紙らの取材に大平会長と宮尾佳明実行委員長(宮尾酒造)が応じ、「従来の形式に比べて来場者数は少なくなったが、本来の目的である飲み手と酒蔵が直接コミュニケーションをとっていただく姿が多くみられるようになった」などとコメント。

昨年に続き居酒屋など飲食店でクーポン(おすすめの新潟清酒1杯提供)が使えるキャンペーン企画を紹介し、「イベントの後にも新潟清酒を楽しんで欲しい」と期待を寄せた。参加は県内150店(24年100店)、期間は3月1~31日。同企画はWEBから誰でもデジタルクーポンを入手可能。

開催前日(7日)には同じく朱鷺メッセ内で流通関係者向けの試飲商談会を実施した。県内53蔵が参加し、バイヤーなど約500人(約170企業)と試飲や商談を行った。あわせてジェトロ新潟が海外6か国7バイヤーを招へいして事前マッチング形式の商談会を実施。参加蔵はスペイン、オーストラリア、タイなどの市場開拓を探った。

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