メリタジャパンは2024年に設立50周年を記念し、製法にこだわりメイドインジャパンプロジェクトと名付けた日本製コーヒーフィルターを販売している。
取材に応じた服部雅能社長は「50周年を機に、日本に対して“ありがとう”“これからもよろしく”という感謝を込めてメイドインジャパンプロジェクトと名付けた。外資系の会社ではあるが、実は日本で50年間やっているということを伝えたかった」と語る。
50周年を機に、新メッセージ「『コーヒーを淹れる』が、みんなの『うれしい』に。」を定めた。メリタの創設者であるメリタ・ベンツ氏の思いが、現在でも脈々と受け継がれていることを表している。
「家族にもっとおいしいコーヒーを淹れてあげたい、という思いからメリタは始まっている。社内でアンケートをとっても、人を喜ばせることが自分の喜びだと考える社員が多い。50周年だからと奇をてらったことをするのではなく、改めてこの思いを整理して伝えたいと考えた」という。
引き続き原点の思いを守りながら、今後はブランド認知拡大に取り組む。
「かつてコーヒーブームと言われたときは、フィルターペーパーなどのコーヒー関連商品も色々なものが置いてあったため、意外と高齢者の方からは認知率が高い。一方で、若年層の方からは認知率が低い点が課題となっている。ただブランド名を知っていただくのではなく、業務用に裏打ちされた品質の良さというのを訴求しながら、51年目もコミュニケーションしていきたい」と意欲をのぞかせる。
メリタは1908年に、M.Benz社としてドイツで設立。その後1974年にメリタジャパンが設立され、2024年で50周年を迎えた。
2024年4月5日には、波佐見焼のコーヒーフィルターを発売。6月17日には、江戸硝子のコーヒーフィルター「edoコーヒーフィルター」を発売した。どちらも、メリタの伝統的な1つ穴方式のコーヒーフィルターに日本の伝統技術を掛け合わせたものに仕立てられている。