名古屋市中央卸売市場南部市場で12月9日、南部市場出荷団体協議会主催による「令和6年度 第2回肉牛枝肉共励会」が開催された。今回は愛知、岐阜、富山、長野、宮崎、鹿児島の6県から計140頭が出品。厳正な審査の結果、愛知県知事賞、名古屋市長賞など入賞牛5点が選ばれた。
冒頭あいさつに立った同協議会・成田英樹会長(名古屋食肉市場社長)は今年を振り返り、「コロナ禍の影響からなんとか回復しつつあるが、依然として厳しい状況。不安定な世界情勢や為替が大きく円安に振れたことで、エネルギーコストや飼料となる輸入穀物の大幅な値上がりを招いた。また、2024年問題で流通コストも上昇。生産農家の皆さまの経営努力には本当に頭が下がる思い」と生産者にねぎらいの言葉をかけた。続けて「一方で明るい話題もある。来年からは2026年に愛知県名古屋市で開催される『アジア競技大会』に向けた準備が本格化する。大会関係者や旅行業者、工事関係者がこの地を訪れ、皆さんが丹精込めて作られた美味しい牛肉を多くの方に食していただくチャンスとなる。私どもも関係各所との情報収集に努め、生産者の皆さまのお役に立つよう業務に取り組んでいく」とした。
日本食肉格付協会・和仁達朗名古屋事業所所長による審査講評、成績発表・表彰式に続き、愛知県農業水産局・今田幹雄局長(代読)、名古屋市中央卸売市場南部市場・梅村肇場長から祝辞が述べられた。
午後から行われたセリでは、愛知県知事賞を獲得した下村畜産(愛知県)出荷の愛知県産ブランド和牛・みかわ牛の枝肉が3500円の最高値をつけた。