商品名は秘密。ファンのリアルな“クチコミ”だけでクラフトビールを注文する、その名も「クチコミで味わうビアバー」が4日から東京・渋谷に期間限定オープンした。
キリンビールとヤッホーブルーイングによる共同企画。
「調査したところ、クラフトビールを飲むきっかけの1位はクチコミ。4人に1人が、家族や友人に薦められて飲んでいる。まだよく知らないクラフトビールは選びづらいと感じる人が多く、第三者のおすすめが飲むきっかけにつながると考えた」。
初日の発表会で、ヤッホーブルーイングで営業部門統括ディレクターを務める宮越裕介氏が説明した。
キリングループのスプリングバレーブルワリー、ブルックリン・ブルワリーとともに、ヤッホー、銀河高原ビールの各ブルワリーが提供する9種のクラフトビールを用意。ただあらかじめ商品名は明かされず、それぞれのビールを味わった来店客が書き込んだクチコミを元に選ぶ仕組みだ。
「クラフトビール市場は右肩上がりを続けているが、まだ小規模。拡大には『何者か分からない』というバリアの解消が必要」(キリンビールクラフトビール事業部長 大谷哲司氏)とみる。
自分の価値観を大事にしながら、日々の生活をより良くしたいと考えている人をターゲットに、クラフトユーザーの掘り起こしを進める考えだという。最需要期である12月に、心が躍るようなクラフトビールとの出会いを提供。これまで飲んだことのない人々にアプローチを図る。
渋谷駅から徒歩1分の「ZeroBase渋谷」で8日までオープン。イベントと連動し、スーパーなどの店頭で両社のコラボ売場も展開中。マーケティングや営業面での協業もさらに推進し、業界全体を巻き込んでの市場活性化を目指す。