ワタミは10月25日、サンドイッチチェーン「サブウェイ」のマスターフランチャイズ契約を締結したと発表した。国内で「サブウェイ」(178店舗・2024年9月時点)をFC展開する日本サブウェイを子会社化。本格的にファストフード事業に乗り出す考えだ。
同日、都内で記者会見に挑んだ渡邊美樹会長兼社長は「世界中のサブウェイを見て、サブウェイしかない、どうしてもサブウェイをやりたいと思った。日本でこれから3000店出せる業態・ブランドはサブウェイしかないと確信している」。
「創業から40年が経過し、ワタミは高齢者に人気のブランドになってしまった。サブウェイはヘルシー、フレッシュで若者や女性が好むブランド。我われはそのブランドに乗って、『居酒屋のワタミ』から『サブウェイのワタミ』へと変えていきたい」と意欲を示した。
今後1年間で25店舗を出店し、早期に年間150店へと出店速度を加速する。20年後には3000店舗体制、売上高2000億円を見据え、国内外食事業のうち約7割をサブウェイ事業で稼ぎ出す目論みだ。
サブウェイは世界各国で約37000店舗展開するが、国ごとの独自メニューを推奨している。ワタミでは日本最大級の有機農業法人「ワタミファーム」を全国で7拠点展開しており、サブウェイ事業とのシナジーが期待される。
「新鮮な有機野菜をサブウェイで展開できれば夢は広がる。我われは焼肉レストランで日本最大の畜産農家とも提携しており、和牛ローストビーフなど現在のサブウェイより美味しい商品を開発できる」と抱負を語った。
会見には米国サブウェイCEOのジョン・チッジー氏も出席。「サブウェイの海外成長戦略で重視するのはワタミのような強力なパートナーだ。日本市場を熟知したワタミと組んで、海外事業を拡大・強化していきたい」と期待を込めた。