加工食品菓子明治「きのこの山」で知的財...

明治「きのこの山」で知的財産への姿勢を発信 菓子・食品業界に一石を投じる可能性

 明治はロングセラー商品「きのこの山」で知的財産への姿勢を発信していく。

 これまでも知的財産に関する取り組みはホームページなどで紹介しているが、「きのこの山」で知的財産を通じて商標権を行使した事例が2つ積み重なったことから改めて広く周知する。

 9月25日、取材に応じた知的戦略部戦略G長の神谷昌宏氏は「IP(知的財産)が非常に重要になり、IPを企業価値につなげていく流れが強まる中、当社の知的財産への姿勢を発信していきたい」と語る。

 知的財産には特許権・実用新案権・意匠権などがある中で、今回発信するのは「きのこの山」の商標権を保護する知的財産活動となる。

 特許権の有効期間は特許出願の日から20年。有効期間が過ぎると特許は失効する。
 一方、商標権については「10年で切れてしまうが更新が可能。更新することによって継続的にそのブランドを保護・育成できる」と説明する。

 「きのこの山」は1978年4月に文字商標として「きのこの山」が登録。 
 2018年3月には40年以上にわたる継続的な販売実績やマーケティング活動を通じて、その形状だけで消費者に「きのこの山」を認識されることが特許庁に認められ立体商標も登録された。

 同社は今年、2つの案件で「きのこの山」の立体商標権を行使した。

 1つ目は、同社が3月28日に発売した「きのこの山ワイヤレスイヤホン」。
 2つ目は「きのこの山」の模倣品(チョコレート菓子)。前者は税関への輸入差止申立が受理され、後者は、模倣品製造会社との間に、模倣品の製造・販売を中止することの合意を得た。

 今後は別のブランドで同様の発信を検討。

 研究本部知的財産部商標Gの山川真美氏は「今後、『たけのこの里』について何かしらのアクションを起こしていきたい」と述べる。

 現時点では日本国内での発信に留まるが、今後は海外に向けた活動・発信を視野に入れる。

 今回、発信は菓子・食品業界に商標権の一石を投じる可能性がある。

 「我々は“自由技術”と我々は呼んでいるが、食品業界はどこかが特許を取得している場合、それを避けて類似した食品をつくることが可能だった部分があり、知的財産が前面に出てくるケースは少なかったが、これからは知的財産を企業価値向上につなげていくというのが大きな流れになる」(神谷氏)との見方を示す。

カナエ モノマテリアルパッケージ

関連記事

インタビュー特集

ごま・きな粉の真誠 冨田博之社長 新領域への挑戦果敢に 「おつまみ」で新たな売場開拓

ごま・きな粉の真誠(愛知県北名古屋市)の25年12月期連結売上高は104億6100万円となった。前年をやや割り込んだものの、価格改定や相場変動で一部原料ごまの価格が軟化したことなどから粗利が改善、営業増益とした。

生産現場が潤う農業を 安定供給と安定価格実現 アムハイドロ・パシフィック ポール・マイルズ社長

気候変動や耕作地の減少、後継者不足など農業が抱える課題は多い。農作物を扱う流通・小売業にとっても、天候に左右されやすい不安定な供給量とそれに合わせた価格の変動など、問題点はいくつも挙げられる。

“お米の新たな発酵食品” 代替肉CoMeat®需要創出に挑む 跡部季子取締役

プロテインクライシスが叫ばれる昨今、キノコなど糸状菌から作られる代替肉(マイコプロテイン)が注目を集めている。2021年設立のアグロルーデンス(佐賀清崇社長)は、お米と麹で作った新たな発酵食品CoMeat®を展開。

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。