UCCは18日、カプセル式ドリップコーヒーシステム「DRIP POD(ドリップポッド)」のメディア向け試飲会を通じて最新のアイスコーヒー事情を発信した。
UCCドリップポッド PRマネージャーの西川満美子氏は、UCCが実施した「アイスコーヒーに関する実態調査アンケート」(全体600人うち20代アンケート回答者120人)をもとに「アイスコーヒーのスッキリとした味わいが支持されて年間を通じてアイスコーヒーの飲用が多いと考えられる」と語る。
氷の上にドリップしてつくる急冷式アイスコーヒーが“ジャパニーズアイスコーヒー”として海外で再注目されSNSでの発信が増加傾向にあることにも触れる。
急冷式の再注目の背景について、UCCコーヒーアカデミー講師の土井克朗氏は「コーヒーが出来上がったときの揮発性の香りの成分が氷に冷やされることで液体の中に40%くらい保持されるということが最近の科学の研究である程度判明したことで海外に広まっていった」と説明する。
特にZ世代がアイスコーヒーを支持しているとし、その理由については「スッキリとした味わいを好む食の味覚傾向と今のアイスコーヒーがある程度マッチしているところもある」と推察する。
ベトナム・タイ・台湾・韓国のアジア圏では、フルーツを使ったアレンジコーヒー(フルーツコーヒー)がカフェなどで飲まれている新潮流も紹介。
「昔は深煎りのコーヒーが主流だったが、最近はスペシャルティコーヒーが世界で認知され浅煎りの文化がすごく根付いてきている。そのときに果物の味わい、香りみたいなもので楽しむコーヒーがある程度若い方たちの中でブームになっている」という。
フルーツコーヒーの楽しみ方としてフルーツの皮を使ったドリップなどを挙げる。
「フルーツの皮の部分は物凄く香りが強く、これを使ってドリップして香りづけしたり、コーヒーの粉の中にフルーツのカットしたものを入れて抽出したりする」と語る。
体験会では「DRIP POD」の新フラッグシップモデル「DRIP POD YOUBI(ドリップポッド ヨウビ)」を使った楽しみ方として、コーヒーのフルーツの香りと同系統の香りがする果物をつかって提供するアレンジドリンクを実演。
実演したフルーツコーヒーは、完熟したグレープのような味わいが特長の専用カプセル「サマーブレンド2024」を抽出し、これにぶどうジュースとアガベシロップを混ぜ合わせ、ぶどうやローズマリーで飾り付けしたものとなる。
日本でもフルーツコーヒーのトレンドがSDGsの観点からも今後起こり得ると土井氏は指摘する。
「フルーツの実だけを使うのではなく、これまで廃棄されてきたものを利用すべく、皮で香りをつけた砂糖などフルーツの使い方に再度フォーカスが当たっている。その1つの手法にフルーツコーヒーがあり、これからトレンドになるかと思う」との見方を示す。
「DRIP POD YOUBI」と連動するアプリのプロレシピで、同じ専用カプセル(コーヒー)でも異なる味わいのアイスコーヒーが楽しめることも実演する。
「DRIP POD YOUBI」は、湯の温度、蒸らし時間、前半と後半の抽出スピード、湯量で味わいをコントロールしている。