清酒「獺祭」醸造元の旭酒造は、25年4月に開幕する大阪・関西万博に向け、オーストリアとコラボレーションする。
同国の名曲「入江のワルツ」(作曲:ヨハン・シュトラウス2世)の演奏を発酵中の「獺祭」に聞かせ、それを万博のオーストリア・パビリオンでお披露目と販売を行う。桜井一宏社長は「両国の友好関係にわれわれの酒蔵が協力できることは光栄。オーストリア側の提案を喜んで受け入れさせていただいた」としている。
このほど同社に関係者が集まり協力覚書に調印した。来日したオーストリア連邦産業院のマーラー総裁によると、同氏が獺祭を愛飲していたこと、また日本センチュリー交響楽団とコラボした「交響曲 獺祭~磨~」の取り組みに感銘を受け、今回の企画が持ち上がったという。
コラボレーション「獺祭」は、オーストリアのアンサンブルグループ「フィルハーモニック・テイスト」からなる演奏家と、日本センチュリー交響楽団のフルオーケストラによる演奏を統合し、録音した音源を発酵段階の獺祭に聞かせる。時期は24年11月下旬~12月初旬を予定。「今回のコラボレーションが獺祭の味をどのようにおいしくしてくれるか楽しみ」(同社)。
オーストリア・パビリオンのデザインコンセプトは「Composing the Future(未来を作曲)」。国柄にちなんで音楽をテーマにしている。