国分グループ本社は5月9日、東京・浜松町の都立産業貿易センターで「酒類総合展示会」を開催した。出展メーカーは酒類182社、食品・菓子・低温35社および国分グループ各社(エリアカンパニー8社)の計225社。新規メーカーは酒類を中心に17社が出展した。総出品数2千400アイテム。来場予定者数は1千200人。
今年の酒類総合展示会のテーマは「多酒多様~お酒の価値創造を国分と~」。変化する生活者の価値観や消費行動を捉え商品軸と企画の両面から、小売店や酒販店、外食ユーザーの売上拡大と新規顧客獲得につながる提案内容を充実させた。
3階フロアでは「マーケティング」「地酒蔵元会」「クラフトビール・総合酒類」「日本ワイン」コーナーを設置。会場入口では、「インバウンド」「ノンアル・健康酒」「スポーツ観戦」「パリピジェニック」「Z世代×日本酒」など、2024年酒類市場のトレンドを紹介し、それぞれのテーマに沿って国分グループの多彩な酒類提案を披露した。
飲酒ガイドラインへの対応では、以前から啓蒙を続けてきた適正飲酒の取り組みを紹介。お酒を飲むこと自体をネガティブに捉えるのではなく、共食によるWell-beingなどお酒の効能や社交飲酒のススメなど、健康に配慮した前向きなお酒の楽しみ方を発信した。
飲食店や小売店向けの提案では、ハイボールや焼酎に続く、新たなトレンドとして日本酒を割って飲むスタイルを紹介。地酒蔵元会イチオシの日本酒カクテルとして、「あまひめ(甘酒×冷酒)」「SAKEニック(トニックウオーター×原酒)」「ハニー燗(はちみつ×熱燗)」など、手軽に楽しめる日本酒カクテルを紹介。低アルコールやスパークリング清酒も含め、女性や若年層の開拓につながる新たな和酒の提案として、来場者の注目を集めていた。
そのほか、クラフトビールや日本ワイン、スパークリングワインやシードル、4Fでは「焼酎・洋酒・リキュール」「清酒」のほか、国分推奨の国産酒や全国エリアカンパニー推奨商品など、出展各社の多彩な酒類を紹介。地酒蔵元会、日本ワイン、洋酒限定酒の商談会も行われた。
また、国分グループの強みである酒類と食品・低温のコラボ企画や売場提案も充実。食と酒のマッチングシステムによるおすすめメニューの提案(雪印メグミルク、人形町今半、キッコーマン食品、オタフクソース、グリコ、キユーピー)をはじめ、新たなブームとして注目される「缶ざけ」と「缶つま」の売場提案など多彩な企画を紹介。輸入洋酒では、パリピ酒として注目される「コカレロ」のほか、今月24日から公開の映画「帰ってきたあぶない刑事」とコラボした「トマーティン12年ABDK」などを紹介した。
東野聡執行役員マーケティング商品統括部酒類部長は「マーケットではビール類やウイスキー、本格リキュールが伸びている。こうしたトレンドをしっかりと押さえつつ、食と酒の提案を通じて日本酒や焼酎の活性化にも貢献していきたい」と語った。