スコッチウイスキー「デュワーズ」、ラム「バカルディ」を展開するバカルディジャパンは、これら主力ブランドのプレミアム化を推進する。
世界最大の非上場スピリッツカンパニーであるバカルディ社は、1862年にキューバで創業した多国籍企業。200以上の商品を160以上の国・地域で展開している。日本では11年にサッポロビールと国内独占販売の業務提携を結んで以降、販売規模は右肩上がりを続けてきた。
4月17日の戦略発表会でバカルディジャパンの東智徳社長は、サッポロとの提携関係について「まだ14年目とは信じられないほどいろんなことを乗り越えてきて、強い信頼関係をもって活動している」と強調。プレミアム化が進む日本の洋酒市場で生活者に愛されるトップブランドを育成し、市場を牽引する考えを示した。今期は主力2ブランドによる「2トップ戦略」を掲げる。
プレミアムスコッチNo.1を目指す「デュワーズ12年」は今春リニューアル。モルトとグレーンの原酒をブレンド後さらに熟成させるダブルエイジ製法によるなめらかな味わいをさらに高めるため、フィニッシュにバーボン樽を使用した。
新規オープンした東急プラザ原宿「ハラカド」屋上での期間限定イベント(18~21日)に続き、マスターブレンダーのステファニー・マクラウド氏を迎えたセミナーも5月に開催。CMやデジタル広告などと併せ、マーケティング投資を強化する。
日本のラム市場を牽引する「バカルディ」では、ウイスキーのハイボールに満足していないユーザーが約2割いることに着目。ウイスキーの色や味わいと親和性がある「バカルディゴールド」によるハイボール提案により、現状はウイスキーの100分の1程度にとどまるラム市場を活性化。30年までに倍増の100億円とすることを目指す。
音楽を基点とした企画「DO WHAT MOVES YOU 音楽蒸留所」も展開。バカルディが掲げる楽曲のブレンドテーマに沿って、有名アーティストとともに楽曲を制作。配信や音楽フェス、各種メディアを通じて情報拡散し、音楽ファンからの支持獲得を狙う。東京・大阪でポップアップストアの出店も計画中だ。