「そよら」三重に初オープン イオンの都市型ブランド拡大

小商圏をターゲットにしたイオンリテールの「そよら」ブランドが急速な拡大をみせている。20年の大阪「海老江」を皮切りに、関東、中部、近畿に8店舗を展開。24年3月28日には三重県で初のブランド店「そよら鈴鹿白子」がグランドオープン。その後も、4月26日に横浜で「そよら横浜高田」、今夏には千葉・成田で「そよら成田ニュータウン」、大阪・狭山で「そよら金剛」の出店を予定している。

急な拡大の背景には、75年にジャスコ白子として出店し、89年の増築を機に白子ショッピングサンズに屋号を変え、さらに今回建て替えた「そよら鈴鹿白子」、22年に閉店したイオン金剛店の跡地に出店を予定する「そよら金剛」などスクラップ&ビルドに加え、モール型に比べて狭い物件でも出店できるため「そよら横浜高田」など新規の出店も並行して進め、大型店では取り切れない需要の獲得を進めている。

生まれ変わった「そよら鈴鹿白子」では、日常生活で快適に過ごせる身近な施設を目指し、核店舗のイオンスタイル鈴鹿白子をはじめ、芝生が広がる「つどいの広場」では週末にキッチンカーを集めたイベントや2階テラスでは朝のラジオ体操など毎日イベントを企画、コミュニティスペースとしての役割を重視した。

核店舗のイオンスタイル鈴鹿白子は、購入頻度が高いカテゴリーに特化し、食品とヘルス&ビューティ、カジュアル衣料、キッズ、ベビーを揃える。食品では、「今朝採れ野菜」や産地から24時間以内に届く「シャキ直野菜」、「朝獲れ天然ぶり」など鈴鹿市近郊の農産物や地元漁港の鮮魚にこだわった。

簡便性の需要には、豊富な惣菜と冷凍食品で対応する。ご当地グルメの「とんてき」、B級グルメ・みそ焼きうどん、鈴鹿市で昔は穴子がよく獲れていたことから「穴子天重」「穴子づくし盛り合わせ」なども用意した。

開店に合わせて、伊勢市のクラフトビールメーカー・伊勢角屋麦酒が鈴鹿市の日本酒醸造の清水清三郎商店の銘酒「作」の酒粕・精米と、津市の三重県工学研究所が開発した酵母で製造したご当地クラフトビールも発売した。

一方テナントでは名古屋で路面店を3店舗展開する焼き菓子専門店「バタリー」が初のテナントインで出店。スガキヤでは、スガキヤ店舗に併設で新業態のたこ焼き店「たこ寿」を出店した。

イオンスタイル鈴鹿白子の鈴木太店長は「閉店していた3年間は大変不便をおかけした。ここにイオンがあって良かったと思ってもらえる施設を作っていきたい」と話した。

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