カゴメ 新領域でトマトメニュー浸透 “欲望飯”需要に「ぶっかけトマト」

カゴメの袴田祥人食品企画部長は、春夏商戦に向けた食品事業のマーケティング方針について、「食品は従来とは異なる新たな領域で、プロモーション・新商品を導入し、トマト調味料のメニュー領域を広げ、浸透させていく」との方針を示した。

食品市場の環境認識について「朝昼夕3食の中で主食だけが拡大し、調理時間を短くするため皿数が減り、1プレート化が顕著となり、1プレートに相性がいい洋風、中華、エスニックが伸長している。外食・中食はトマトメニューに期待が高まり、検索サイトでもトマトメニューが増加。背徳感のあるハイカロリー、濃い味などが特に外食で人気。また旨辛のような濃い味メニューが拡大。特ににんにくを使い、トマトとあわせたパスタメニューの品数が増えており、23年春夏にんにく系パスタメニュー数が前年比200%だった」と言う。

「ぶっかけトマト ガーリック&トマト」(カゴメ) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「ぶっかけトマト ガーリック&トマト」(カゴメ)

2024年度は「洋食+中華メニューの強化」が二大テーマ。「欲望飯需要の開拓」ではガーリック×トマトなどの欲望刺激メニューで喫食を促進。具体的にはレトルトパウチの新製品「ぶっかけトマト ガーリック&トマト」を発売する。これは背徳感のある濃い味に対応し、完熟トマトに焙炒にんにくやチーズなどのうま味素材をブレンドしたやみつき感のある濃厚ソースで、外食で食べるようなやみつきメニューが家庭でも楽しめる。これには「新しい学校のリーダーズ」を広告キャラクターに起用。「トマトで罪悪感をぶっトマせ!」をキーメッセージに欲望飯需要を開拓。乾麺売場や惣菜売場、サラダ・涼味売場とも連動する。リーダーズは「焼きケチャップ」にも起用。

洋食では「焼きケチャップ」で“つけ・かけ”用途に加え、調理用途の拡張を図る。春の重点メニューとしてケチャップソースでデミトンテキ丼、ケチャップ+カレー粉でキーマカレー丼を提案する。中華では、中華メニューの食卓出現頻度の上昇を受け、重点メニューに町中華オムライス、ケチャップとラー油を使ったエビチリ丼を提案する。