11.6 C
Tokyo
11.9 C
Osaka
2025 / 12 / 16 火曜日
ログイン
English
飲料系酒類「にいがた酒の陣」盛況 県内80蔵が一堂に バラエティ豊かな味わい

「にいがた酒の陣」盛況 県内80蔵が一堂に バラエティ豊かな味わい

日本酒の試飲イベント「にいがた酒の陣」(3月9~10日)が新潟市・朱鷺メッセウェーブマーケットで開催され、県内約80蔵が500種類を出品、2日間で1万6千人が来場し銘酒を楽しんだ。本紙らの取材に齋藤俊太郎実行委員長(麒麟山酒造社長)は「初開催から20周年を迎えた。新潟清酒の味わいは代表的な淡麗辛口だけではない豊富なバラエティが魅力。蔵元らと対話し技術力の高さも知っていただければ」と話した。

「にいがた酒の陣」は2004年にスタート。年々規模が拡大し、19年には最多の来場者14万人を記録した。コロナ禍による3年連続の中止を経て、昨23年より安全対策などの観点から開催方式を一新。今年も午前・午後の完全入れ替え制(1クール3時間)とし、各回の入場者数は上限4千人と昨年比1千人増やした。なお前売りチケットは早々に完売。購入者の内訳は新潟県内が約45%、首都圏など県外が約55%。

齋藤俊太郎実行委員長
齋藤俊太郎実行委員長

オープニングで新潟県酒造組合の大平俊治会長(緑川酒造社長)は「能登半島地震では多くの酒蔵が壊滅的な被害を受けた。われわれは中越地震、中越沖地震と2回の大きな震災を経験しており、大変さは身に染みて知っている。『酒の陣』ではお酒が飲める幸せを感じながら、被災地の復興への願いも込めて元気に楽しんでほしい」とあいさつ。その後、来賓の花角英世新潟県知事、中原八一新潟市長らと来場者で一斉乾杯を行った。

会場では約80蔵が定番商品のみならず、「にいがた酒の陣」限定の秘蔵酒も積極的に用意。人気のブースには長蛇の列ができる盛況ぶりだった。

なお開催前日(8日)には同じく朱鷺メッセ内で流通関係者向けの試飲商談会を実施。50蔵が参加し、県内外からバイヤーなど約470人が訪れ、試飲や商談が活発に行われた。

また新たに県内の居酒屋やレストランなど100店の協力を得て、「にいがた酒の陣〈二次会〉」を3月9~31日の期間で展開。「酒の陣」の来場者らが各店で使えるクーポン(「おすすめの日本酒1杯無料」など)を配布した。

関連記事

インタビュー特集

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。